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さようなら
冬の中では決心も幾分
凛としている

さようならを投函しようと思うのでした
さようならを投函しようと思うのでしたが
ポストの投函口は
市の条例とかで封鎖されてしまい
更には ....
夏は化粧に忙しい
忙しくなればあちこちがさわがしい
小さな約束がたくさんあるけれど
約束の周りには雨がふりつづけている

この星の伝言は
雨が好きなのかもしれない
わたしらは雨の外側で
 ....
じゃあ あたしは何なのよ
そう言う沢子の声を
尻を掻きながら聞いている
ジャガリコはとても美味しい

でも沢子なんて女はいない
じゃあ あたしは何なのよ
そう呟いている自分
そう呟いて ....
解かれるものがあって
解けないものもあって
元気ですか
その言葉だけで繋がっている

わたしを折る
折りたたむ
そして開けば
鶴にでもなりたい

配達の遅れた願いのようなものが届く ....
粛然として初夏は重なり
カーテンを引く
夏の重さは水面を広げる
わたしたちは口止めをされている
沖の方では服を脱ぐようにして
海の肌が見える
わたしはあなたが好きだっていうことを
莫迦み ....
かくれんぼうを捜していると
日が暮れ出すばかりか
いつの間にかサラリーマンになっていた
そうして欠勤者の中に彼を見つけた
電話をかけて理由を聞くと
厭きちゃったからという
今度は君が鬼だか ....
初夏坂を上りきると
左利きになっている
左利きになれば
スローカーブは美しい

スローカーブは街に流れてゆく
絵のような人々の側で
スローカーブは速度を止める
初夏坂を見上げる

 ....
緑のたぬきとして暮らしている
暮らすことに対しては苦痛ではないけれど
もう随分と古狸であるものだから
化かされているんじゃないのかと
ボンズで飲み食いした後
カードを使用すれば
店員は裏表 ....
化石を拾う
改札口は静かで
足跡ばかりが通り過ぎていく
ぼくはそこで案山子になっている

へのへのもへじ
通り過ぎてく人に
顔は何気にそう書かれてしまったけれど
何か無限のようなかなし ....
あなたを 美しいと 思った 秋の日
秋の日
あなたは ものごとを わたしの肉に
染み込ますように わたしを 叱るのでした

わたしは 朝露を 飲むように
あなたを 識る

遠くに 近く ....
風が吹いておりました
風が吹いている日に飲む野菜ジュースは哲学の香りがするのです
そんな日は詩を書きたくはないのです
空があまりに無知なので

わたしの青春としての位置づけは
もう随分と前 ....
いつもどうりのことが
ふわりとしてるので
ところどころ鋏で切って
整えてみるけれど
散らかるばかりで
ああ もうめんどうだ
自分自身もパシャパシャ切っちゃう
誕生日でも何でもないところで ....
くらげが浮いている
通天閣の上にくらげが浮いている
ぼくらの時代はうざいんだって

透明な短冊が
あちこちで今年も風に揺れている
お経のように整然と
願い事が綴られているけど
院ばかり ....
知らない

暑くもない

ちょっとだけ寒かったりする


初めまして
わたしは

あれ
誰でしたっけ?

夏の果てに棲むという

或いは大きな口をひらけて
あれは ....
ぼくらはあまりにも醜いから
醜いから誰かに会うことが恐くて
となりの惑星にさえまだ行く勇気がない

そんな醜いぼくらのせめてもの救いは
この星にうたがあるってことだ
どこを捜しても どこを ....
わたしはあなたの声の中に家を建て
夏の風をちょっと吹き入れて
声を聞きながら
寝そべっている

わたしに用事はなかったのですが
あなたの方で用事があるらしく
声色をぴんと伸ばして
いそ ....
あなたはわたしの何もかもを知らないし
わたしはあなたの何もかもを知らない
それでいいと思う

それでいいと思ったら
夏の柔らかい部分では
雨の方で都合をつけて
わたしとあなたを
水たま ....
どうしようもないくらいの
空の返還が
わたしに帰ってきた
わたしの唇は青いことでいっぱいになる

空に着歴がある
それは長い長い数列
雲は遠くの蒸気と会話したりするけど
やがて話が尽き ....
走って行く風船を
追いかけて
ぼくは手を触れるのでした

手を触れたとき
楽しいものがありました
楽しいものはそこここで美しい時間でもありました

それは見えないものでありました
夏 ....
さらさらと さよならが ながれて ゆきますから
わたしは手に掬ってみるのです
手に掬いますと さよならは さらさらと
さらさらと 儚くも消えてゆくのでした

夏の
陽は さよならの中で
 ....
知らない方角から
明るさを取り戻してゆくかのように
朝はぼくのもとにやってくるのでした
遠くの響きは
古い透き間から静かに流れ
ぼくを取り囲むのでした
後戻りする物音は見あたらないのでした ....
じゃあ ばいばい
そういって地球は
僕と海を
残して
太陽系を去っていきました

ざざあ
ざざあ

波打ち際で
地球が小さくなっていくのを見上げている


…しょうがない
 ....
きれいな土の中から水が溢れてくるように
わたしの魂からやさしいものが生まれる

銀紙のような太陽の果汁のしたたり落ちる6月
女達の詩集には
女の足しか描かれていない

わたしはそれを盗み ....
メアリーはエリザベスに最後の希望をかけて、なんとかイングランドに辿り着くが、そもそも宗派の違うメアリーを、歓迎するわけもなく(メアリーはカトリック教徒。エリザベスはプロテスタント。)また、メアリーがイ .... それでも彼女はダーンリを愛し、彼の子を宿るが、その妊娠を知ったダーンリは何と彼女が流産するように陰湿な計画をたてる。ダーンリにとって、メアリーが産む子供は、やがて王になる権利を持つ人間になるからである .... 先日、ある番組で、最も男運のなかった悲劇の女王、メアリー=スチュアートについて放送されていた。これがなかなか面白かった。
英国史上、最高の美貌を持つ女王として騒がれたメアリーの人生は、愛した男達の運 ....
わたしは猫であったかもしれない
黎明の月にひと声ニャーンと啼いて
死んでしまった猫であったかもしれない

わたしは何万年も前の骨であったかもしれない
アラスカの雪の底に眠る
まだ発見されて ....
― ふゆのひが蒸発していきます
空のあちこちでは春の光が芽吹いています
そうしてメールの中に春一番が吹いてます
あなたの文字もすこしだけあたたかくなりました ―

わたしはこの物語を折りたた ....
あなたは届いたり
届かなかったり
する

ふゆのなかでは
わたしはあなたにもぐり込んだり
息をとめたり とめなかったり
する

わたしは海のように
いくつもの約束を
忘れたり
 ....
骨は笑わない
笑うのは肉ばかり
ぼくらがとても満足して一日を過ぎていっても
どこかに不安が残っているのは
肉の下で無表情に暮らす骨があるからだ
けらけらと笑う女よ
それはおまえの本心ではな ....
とうどうせいらさんのtonpekepさんおすすめリスト(32)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
投函- tonpekep自由詩11*07-1-13
雨の内側- tonpekep自由詩12*06-7-25
沢子、ぼくは何書いてんだろう- tonpekep自由詩8*06-7-18
いつかインターネットでこの詩を読むであろうあなたに- tonpekep自由詩23*06-7-1
カーテンを引く- tonpekep自由詩11*06-6-11
鬼ごっこ- tonpekep自由詩9*06-6-9
初夏坂- tonpekep自由詩9*06-6-6
緑のたぬき- tonpekep自由詩11*06-3-3
本を読んだ後に入り込んだ一瞬- tonpekep自由詩14*05-10-21
秋の日- tonpekep自由詩14*05-9-21
振り返るとき- tonpekep自由詩18*05-9-13
- tonpekep自由詩9*05-9-9
うざい- tonpekep自由詩8*05-8-16
カバかもしれない- tonpekep自由詩18*05-8-8
うた- tonpekep自由詩13*05-8-4
全然話が違いますね- tonpekep自由詩7*05-8-4
siranai- tonpekep自由詩22*05-7-12
空の形- tonpekep自由詩45*05-6-25
夏の日(I)- tonpekep自由詩8*05-6-14
言い訳- tonpekep自由詩7*05-6-11
土曜日の朝に- tonpekep自由詩20*05-6-7
間に合わせ- tonpekep自由詩4*05-3-27
重力- tonpekep自由詩3*05-3-27
メアリーは病気(その三)- tonpekep散文(批評 ...2*05-3-27
メアリーは病気(その二)- tonpekep散文(批評 ...1*05-3-27
メアリーは病気(その一)- tonpekep散文(批評 ...1*05-3-27
自己診断- tonpekep自由詩4*05-3-18
折りたたんだ後に- tonpekep自由詩3*05-3-15
ふゆのこと- tonpekep自由詩10*05-3-8
深層- tonpekep自由詩2*05-3-4

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