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鼻からティッシュが離せなくなってしまったのか
哀れだな
もの かなしい
まるで親にはぐれた子像の泣き声
パオー パオー
これと言った朝の挨拶もなく適当に休憩室の椅子に座る面 ....
露天の さまし湯に 独り
寒緩む月の右側に 一番星
やがて 一つ二つ
あとは
何を思うわけでもなく
考えるわけでもなく
湯煙と たわむれながら
....
この粗末な杖で
渓谷の深さを探りながら
対岸に渡り
平らな岩の上に荷物を置いた
紅葉は始まったばかりで
枝は葉を乗せて
上下に ゆったりと揺れ
葉は揺れながら 左右に小刻 ....
月よ お前様は 自ら輝く事も出来ない身の上だと言うのに
借り物の服を着て
ものまねの明かりの下に 私を座らせて この めくるめぐる思いを
ただ 寂しいよ と一言だけ 言わせて 癒 ....
見上げた灰色の空に
風が答えるように 霧雨をよび込む
屋根岩二峰
小さな張り出しの下にたどり着いても
漂う水滴から 逃げる事はできない
吸う息も 吐く息も
踏みしめ ....