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ひとりになる
そんなことは結局、どこにもないのかもしれない
はぐれがちになる秋の、空の一片は
また明日と手を振るように
ぽっかりと抜け落ちている
秋
秋の
すっと高くなる人たちの
忘れ ....
玄関のドアを引く
駆け込むようにして進入してくる朝は
少しだけ暗い白
今日も天辺まで積み上がった世界で
濡れたままの人たちが歩いていく
傘を忘れたわけでもなく
濡れることに気付かないわ ....
空の割れた日は
なんでもない午後の水面が
微風にそっとゆらいだくらいの
静かな頃で
お気に入りの帽子を
どこかに置き忘れてしまった
隙間から、パリンと
音を聞いたのは私だけかもしれない
....