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強い南風だった
私は風になど飛ばされたくないから
作文を書いた
父は私が何をしても
優しい様子で褒めてくれたけれど
作文だけは
夜、眠る前に読んでいたようだった
下水道の早期敷設 ....
新入社員になったり、転勤したりすると
職場でアフターファイブの歓迎会があったりする
そこである種<独特の>語彙と文法を駆使した自己紹介ができることも
社会人の大事なスキ ....
雨のあと、僕らは廃園で見た
レインコートを着た怪人
手足が長くて、大きなシャベルを持っていた
まるで今しがた何かを埋めていたように
土に汚れたレインコートを


その色を その手触りを
 ....
空から何かが落ちて来る
そう思って心配して
夜も眠れない男がいた
周りの人々は男に対してそんなことはない
それは杞憂に過ぎないと言うのだが
男は相も変らず空から何かがと言って脅えるばかりだっ ....
タイムスリップしてる途中に、
私が落っことしたiPhoneが、
アダムとイブの元に降っていき、
そこから死ぬほど、変わりまくる歴史。

フィアンセの姿が自販機になったけど、
そのまま挙 ....
なんでもないような傷の数だけ
丁寧に大人になってあのひとは、
そういえばそんなこともあったかもといって笑っている、水色の蛇、そう、
あのひとは、蛇だったのかもしれないね
封鎖された洞窟の奥で、 ....
例えば

水たまりを越えようとして
かかとが派手に水しぶきをあげること
おれの脚は短かった、思ったよりもきっと水たまりは広かった
成長期はずいぶん昔のこと、これ以上脚が伸びることはなく
ど ....
「生き物は絶滅したこの島に 命令だけがこだまする」
 
 家族設置義務 第1条
“マンションには 家族仲良く住む義務がある”

 四角い窓にぶつかって跳ね返る
 約束のような
 声たち  ....
玄関に遺失された小さな靴はその都度捨てられては発見され、ありとあらゆる名前で命名されている。靴の平面はいつでも同じ体温と同じ表情を持っていて、豆粒みたいなまなざしで地面の消毒を繰り返す。混 .... あの草原へ、手と手がはじめてふれた場所へ、走ってる、仰向けになって雲に名前をつけあった、あれはジャムパン、メロンパン、やきそばパン、クリームパン、あんぱん、あげパン、パンばっかじゃん(笑)、フ .... 所沢航空公園で昼寝していた犬と目が合ったからにゃんと挨拶してミドリの窓口から森へムンクの森へ備えないから憂いもある改造屋からにげます

逃げるげるげるげるげる荷げるげるげるげるげる逃げるげるげるげるげ ....
諧謔の逆恨みが背ビレを落とした。松子は不審げな眼差しで次々と串刺し、にする。わたしはそんな中で胎児の如くひそやかに息づき、シダの如く教室に根を張る、わけだが、じゅりゅり、じゅりゅり、と泳ぐ松子にとって .... 口語の時代はさむいがその寒さの中に               ※2
自分の裸をさらすほかない時代
ひとつの恐ろしい美が生まれた                  ※3
三角さん、錯覚しなければ ....
時折天井から記号が滴る

灰色の水槽の中には青白い都市が浮遊している

祭壇めいた台の上で
少年はくる日もくる日も
華奢な実験をくりかえす
時々淡いひとりごとを呟きながら

ほのかに ....
ハロー
いま、ぼくのそばにいる、コトバ、は
みどりいろをしています。
ハロー
もう、ハル、なんですから
きっとすべてがうまくいきます。
ぼくの、てのひらで、
コトバ、は、硝煙、の匂いに
 ....
バード!
その飛び立つ瞬間の
美しい記憶が頼り
二度とは同じ羽を広げず
同じ飛び方をしない
美しい記憶が頼り

そして僕らは
いつもこんな平原をさまよう時
とてもとても
ジェリービ ....
                   ソンナコ ト アッタ?
                       −− 入沢康夫

きょう外へ出かけたら
道でばったり十数年ぶりで
なつかしい人に会 ....
 
 ゆれている
 ゆれている
 ぼくひとりだけの地震
 震度3のゆれなのだ
 バスのなかでゆれている
 フェスティバルの司会をやりながら
 マイクをもってゆれている
 歩きながらゆれ ....
   西海岸



  デビット・ホックニーのやさしい光
  斜めにさして きいろい陽だまり
         動かないカーテン
         と
         透明な窓 ....
   風 立ち ぬ
   いざ 生きめやも
   と 息をついたのは
   フランスの詩人
   ポール・バレリーだった
   それを 訳したのが 堀辰雄である
   ケー ....
夜更けに
タンタンとタイヤを鳴らし
鉄の階段を降りて
僕の自転車が
外へと出掛けて行きます
(ほんとうは僕の自転車ではない
 きみから借りたままのもの)

マウンテンバイクだから
 ....
その女はいつの間にか現れて、いつも私の前を足早に歩いてゆく。私はその速度に魅せられる。彼女を追わずにはいられないのだ。

しかし追跡は十五分も続けばましなほうだ。信号機や人混みが邪魔をする。女の汗 ....
あかるい街の季節風
最寄駅の女の脚
スカートの奥の巻封
ひめられたかえらぬ昔

あわてふためいてる尼僧
おちてくる白い襟足
目配せしている名僧
みうごきならぬ猿まわし

おろお ....
しばらく詩をかくのを忘れていた                                 
それはいいことだ                                     
そして ....
料金が足りませんからと
窓口の向こうの若い局員は不機嫌そうな顔で
茶筒みたいにふくれた封筒をつき返した
そりゃあ、足りないのは僕の落ち度ではあるし
深夜勤務の彼にはちょうど今頃が
一番眠たい ....
 空を見上げたら青い渦の底にいる、
 ことに気づいた。目だ。
 背を押されて飛ぶように駆けつづけて来た僕、は
 たたらを踏む
 水色の傘につかまっていた指も楽になって
 水たまりの端を踏むス ....
165cm
背伸びする 172cm
椅子の上に立つ 212cm
たんすの上に ひざまずく 423cm
屋上にいく 2665cm
富士山に登る 377765cm
飛行機 エコノミーに座る 1 ....
クーラーが壊れたので暑くてたまりません
床屋さんは窓を全部ひらきました
床屋さんは手をよくあらって
よごれて刃こぼれした剃刀を捨てて
血みどろの店内を掃除しはじめました
明日は火曜 ....
野良猫を抱くようにして可愛いひとの痩せた腰に触れる
赤茶けた髪はうすめられた不幸と暴力の匂いがする

わたしたちの知る世界の
あまねくすべての場所にたちこめるその匂いを

よく生える蔓草の ....
(一)すべてのものは

日が翳っている
四月は末日
冷たい図書館の
その片隅で


ある日、男が生まれ
ある日、死んでいった


たった二行の
歴史書が
誰にも読まれること ....
藤原 実さんの自由詩おすすめリスト(30)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
急傾斜地- たもつ自由詩5*23-4-8
ある自己紹介- ハァモニ ...自由詩6*23-4-5
雨のあと、廃園で- 石瀬琳々自由詩7*23-3-25
空から何かが- 岡部淳太 ...自由詩523-3-12
_ピンポンダッシュ・シンデレラ- ツチヤタ ...自由詩423-2-1
スノードーム_2022/10/26(誕生日に寄せて)- 星染自由詩122-11-10
好きなことは下手でもやり続けるしかないよな、生きろ。- ゼッケン自由詩222-10-25
国道アンダーコンストラクション- 松岡宮自由詩422-10-10
海へ- 葉leaf自由詩222-9-3
まだ明るい、夕暮れに間に合えば - 阿ト理恵自由詩4*16-5-17
逃げる- 阿ト理恵自由詩8*10-11-15
諧謔の逆恨みが背ビレを落とした- xxxxxxxxx自由詩109-3-23
満足厳禁- 大村 浩 ...自由詩28*09-2-16
実験室37−C- 塔野夏子自由詩16*08-2-11
『ハロー、ハル』- 川村 透自由詩19*07-4-8
バード- 純太自由詩4*05-4-19
なんせんす・さいザンす- 大村 浩 ...自由詩10*04-12-24
黄金橋- 天野茂典自由詩104-10-8
西海岸- 天野茂典自由詩204-10-3
ハートに火をつけて- 天野茂典自由詩1*04-9-30
夜行サイクリスト- 大村 浩 ...自由詩20*04-9-29
速度- ならぢゅ ...自由詩404-1-30
セクハラ- 狸亭自由詩204-1-26
しばらく詩をかくのを忘れていた- よねたみ ...自由詩804-1-26
Please_Mr._Postman- 山田せば ...自由詩24*03-10-28
『台風、ん』- 川村 透自由詩303-8-9
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月曜日の惨劇- 佐々宝砂自由詩4*03-7-19
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