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つながれた指の
無言の理由を探りあって

にじむ光の
遠くを見つめるふりをして

みずからの域を出ない
ふたつの熱帯魚



あれは雨の日だった

つたない呼 ....
わたしは
風をおよぐのがすきだから
太陽との相性は
とてもいいのだと
思う

汗ばむ腕と首筋に
水の匂いがたむろして
わたしをいっそう
およがせる



 夏にはもと ....
つめたい手には
ひとのこころのぬくみが宿ると
いつかだれかに聞いたから
わたしはこの手の
ぬくさを
恥じる



 あこがれや
 ねがいはなぜに
 こころをつめたく
  ....
 砂時計という名の{ルビ幽閉=ゆうへい}を描くべき色彩に迷い、
 指先ひとつで幾度も幾度も
 流れをもてあそんで
 みる

 (ここは、アトリエ・スロウ
 (時の許しに並ぶ場所

 ....
グレープフルーツ、を{ルビ啜=すす}ると
ゆびさきやら舌先やら
なぜだかきみを、
おもいだして

グレープフルーツ、か
それとも、ぼく、か
においのあふれる
部屋になる

 ....
別れの時刻を知ったとき
ひとは優しくなる


 すなおには
 明かせなかったこころをもって
 朝はかならず来るのだと
 ようやく夢は
 ここから
 近く


ありがとう ....
晴れのち曇り 雨 みぞれ

空のほんとは
どの日でしょうか

わたしたちには
空を知るすべが少なくて
たまたま覗いたその日の空を
強くこころに
留めがち
です


吹雪  ....
伊藤透雪さんの千波 一也さんおすすめリスト(7)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
キスからはじまる- 千波 一 ...自由詩614-3-27
夏を漕ぐ- 千波 一 ...自由詩5*09-8-20
つめたい手- 千波 一 ...自由詩10*08-7-26
アトリエ・スロウ- 千波 一 ...自由詩18*07-3-27
グレープフルーツ- 千波 一 ...自由詩17*07-3-27
ひとは優しくなる- 千波 一 ...自由詩18*07-3-6
空を想う魚- 千波 一 ...自由詩15*06-8-19

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