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    頭に首に
    指という指 一本一本に
    背の片方に
    羽が生えてゆく痛み


    金色のかたまり
    水はじく肌
    空を知らない

 ....
  

卒園式ではいつも以上に
園長先生のお話 長いね
と うちの子供が気にかかる
寝てはいないか
ちょっかい出してはいないか
そんな心配もなんのその
みんなちんまりと神妙な面もちで
 ....
最近ずっと夕焼けを見てない
柔らかな雨が頭に響いて痛い
稲光を何だか遠くの星の出来事のように聞いていた

知識の詰まった紙の束は
三枚の銀貨と交換された

片手におさまる一個の世 ....
「おお、神様、いったい何故、誰がこんなことを!」
「お前が犯人だ」
「ど、どうしてそんなことを。何を言っているのかさっぱり…」
「まだお前しかいないんだよ、アダム」

            ....
黒いシャツにズボンじゃなくてスラックスをはいた
あどけなさの残る女の子は
中学生くらい
うつむいて
診察室から出てきた
お父さんは座る場所を探していた

女の子は体とは不釣合いに
幼児 ....
わたしの皮膚は薄いから
毛細血管が透けてしまう

血管人間
欠陥..

理科室の
あの人形が
かわいそうに思えてきた

だれか
服を着せてやってくれ

色白の人は
とくだね ....
10貫目は
37.5Kg
子どもと大人の境の
重さというわけで
それなりの意味があったと
思うのだ

37.5℃は
体温より少し高く
芸術家の卵を孵し
キタキツネの缶詰を
 ....
松岡宮さんの未詩・独白おすすめリスト(37)
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