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夏の朝
水蒸気の味
浜木綿の花が
手を繋いで作った
輪っかから
ヤマトシジミ
ヨロヨロ
飛び立つ
夏の雲
薄荷の匂い
忘れかけていた
青臭い記憶が
鼻先で弾けて
夢遊病者の影
ジワジワ
溶 ....
ごめんね
貰いすぎたね
気持ちを
ごめんね
あげすぎたんだね
心を
一月前の気持ちが
春風に吹かれて
冷えてゆく
さよならをするのは
多分初めてなのに
うちがわにうちゅうがあるから
ふとんから
でられない
たいくつはしてないんだけど
ひとに
おこられそうだな
玩具のビー玉
ガラスで出来たビー玉を炒めて冷やすと
中だけが ランダムにひび割れる
ときたま卵みたいに
ぱっくり割れてしまうものもあるけど
まあそれも ご愛嬌
まるで一流の工芸品みたいに
きらき ....
雲が
太陽を隠しています
きっと
あの向こうには
壮大な楽しみがあります
だけど、それを
雲は
わたしに
見せてはくれません
こどもの頃
おとなが見せてくれなかった
テレビドラマを
思い出します ....
金曜ロードショーや
日曜洋画劇場で
「教育にいい」ような映画を
放映する日は
子どもはコーヒー牛乳を飲んで
映画が終るまで
観てもいいことになっていた
たとえば「ローマの休日」や
....
カリッて
あたしの殻を
割って
中から
とろんって
あたしが
溢れ出すから
朝靄の泣き声でした
窓の外のまどろみは綺麗すぎて泣きそうでした
君はこうやって
人工の明かりさえ美しく引き立たせるの
才能だよね
本物と似て非なるものとの対比率
定義など成り立つものか
目を覚ませば ....
探しものはあっちみたいだ
ゆっくりと
確実に
足取りは早くなる
あおそらの下
知らない内に僕は笑って