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空は 晴れて 
緑が 萌えて 
鳥は 唄う 

どうしようもなく 
春で 
朝で 
まぶしくて 

どうしようもなく 
私は
女で 
せつなくて 

風が「る」のような ....
東京は
私たちの隠れ家だった

誰も私たちを知る人などない街で
なにもかもを忘れたふりをして
ただのオトコとオンナになるための
狭くて大きな隠れ家だった

東京タワーも水族館も
 ....
こっちは雨だよ
と、すこし憂欝そうな声
じゃあ明日はこっちも雨ね
と、窓から空を見上げる

それくらいの距離

おやすみ
と、ささやく声を
耳をくす ....
失恋の傷に追い討ち栗の毬


秋風の所為と言い張る君の嘘


秋ついりポチはハウスに引篭もり


月観れば腹を叩くか遠吠えか


天晴れと誉めてつかわす秋の空



 ....
涙は
流れることを許されず
瞳にとどまっていた

雨が
かわりに泣いてくれたので
辛うじてプライドを保っている

物語は
最終章を目の前にして
頁を閉じられた

栞を
 ....
木漏れ日がもしも零れて落ちたなら
        享けとめるためまつ毛をカール


ハリウッドの女優気分で歩こうか秋色緋色の絨毯の上


空高く群れる羊を追いかけて風の尻尾を捕ま ....
幼い頃のひとり遊びの記憶は
影となって私に纏わり
誰かを愛そうとするたびに
耳元で呪文を投げかける

楓の色づく様を
薄の頭をゆらす様を
人と分かち合うやすらぎを ....
宣告を受けた日
私たちは意外なほど冷静だった
それはおそらく
屈強な父の姿には癌という病名が
あまりにも似つかわしくなかったからで

父はいつもの如く寡黙だったし
私 ....
我ひとり凛と咲きたるケイトウの立ち姿に見る揺るぎなき赤


夕焼けを映して林檎の色づいて食むる乙女の頬にうす紅


ひそやかな紅き花よと見惚れたる君のまなざし吾もまた乞う


い ....
その
ひぐらし

アコーディオンがたからもの
ヒトの喝采むさぼって
どこふく風のねなしぐさ
ゆらりと浮世をやりすごす


あれは
キリギリスとしんせきだったかねぇ

そ ....
ねぇ見て 不思議よね
こんなにちっちゃいのに
ちゃんと爪もあるのよ と
満ち足りた母親の顔で彼女は
小さなこぶしをを開いて見せる

アキアカネが飛び交う夕暮れに
生まれたから 茜
はい ....
あ〜あ。
暑くてやってらんねーな。
バイトも楽じゃねーな。
背中のファスナー
誰か下ろしてくんねーかな。
洗車用ホースで水の弧を描けば重なる虹の橋ふたつみっつ


あきらめの悪い蜩夏の背にしがみついてうわぁんと泣いて


初嵐小昼の庭を吹き抜けば夏痩せのポチ鼻先で追う


稲の穂 ....
静寂の海
咲いて波間に
ほの白い影を落とす月

寄せる波は
真夏の喧騒
返す波は
秋の訪れを
それぞれに伝えて

移ろう季節を人知れず
見送り
迎える

久遠の光は ....
てとらぽっとは海につながれて
夕日が燃えて琥珀に変わるのを
見ていた

さよなら
さよなら
さよなら


駆け足で過ぎようとしている夏の
スカートの裾 ....
どうしたら此処から翔べるのか
そればかり考えていて
けっきょく何処にも翔べなかった

次々と羽化する蝶たちを
横目で見ながら
葉陰に守られて留まって

安穏

すがるような言葉 ....
ある日の夕方
ポチは神妙な顔をして
私の前におすわりをして
喋りはじめた

ねぇ。
ボクはずっと前から考えていたのだけど
どうして人は平気で人を傷つけたり
いがみ合ってみたり
 ....
爆弾を我が身に纏って散り果てぬそれを正義と笑わせやがる


見上げればおんなじ色のはずなのに我らの空もイラクの空も


銃口に面と向かったその時に「万歳!」なんてぜったい言えない

 ....
一点の翳りも見えぬ空の下白さを競う百合とTシャツ


軒下でチリリと唄うびーどろは風に撫でられ恋を煩う


結い上げた髪にかんざし挿してみる すこし淫らなおんなを気取る


誰がため ....
帰り道に迷って
泣いてる子羊
あの空の羊雲は
違うよ
君の帰るところじゃない

涙を拭いてよく見てごらん
発見はいつも
ほんの足元からはじまるんだ
背伸びをしてると
ほんと ....
しらいし いちみ さんの落合朱美さんおすすめリスト(20)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春愁- 落合朱美自由詩3506-3-27
東京- 落合朱美自由詩32*06-1-30
距離- 落合朱美自由詩12*05-10-22
- 落合朱美俳句10*05-10-20
煩う恋- 落合朱美自由詩18*05-10-15
プロムナード- 落合朱美短歌14*05-10-14
風葬- 落合朱美自由詩42*05-10-8
宣告- 落合朱美自由詩20*05-10-1
照葉- 落合朱美短歌14*05-9-25
ひぐらし- 落合朱美自由詩11*05-9-22
アキアカネ- 落合朱美自由詩48+*05-9-17
哀愁の横顔- 落合朱美携帯写真+ ...10*05-8-25
処暑- 落合朱美短歌10*05-8-20
海に咲く月- 落合朱美自由詩14*05-8-19
さよなら夏- 落合朱美自由詩19*05-8-15
風になれなかった- 落合朱美自由詩9*05-8-9
犬的思考- 落合朱美自由詩9*05-8-9
書き殴り・アンチテロリズム- 落合朱美短歌13*05-8-6
影絵の夏- 落合朱美短歌11*05-8-6
羊飼いの歌- 落合朱美自由詩40*05-7-17

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