コの行列

撃鉄におされて

くるしいや

僕はあと何番目?

友達は何列うしろ?

パチン

パチン

規則正しく一歩一歩

われわれは進んでいくのである

おい ....
森が丘高校廃校のお知らせだった
でもいったい誰がその場所を覚えているだろう
同級生の半分はもとから知らないし
さらに半分は名前だけしか知らない
ロミオロミオ!と叫んだまま固まったクラスの美少 ....
私の胸にあいている穴に
風が吹き抜けて鳴る
すると私の奥の嵐が
またあなたをさらおうと口をあけ狂った舌を出す

今会いに来てくれないなら
すべての息の根を止めてやる
狂言
とはよく言っ ....
そう
あの子のなきがらに
付箋が張ってあった

「解釈してみて」

わかるようでわからない
心を追いかけ
血潮のなかで溺れている
皆を
ちょうど首のところで止めたんだね


 ....
生き返ろう
しばらくぶりの きょうだから

せぼねをゆかから
少し離して
元気 ということを
そらせた腰のちょっとへこんだあたりに
滑らせて

生き返ろう さあ
きょうだから
ま ....
ログインしていません


部屋が焦げ臭いと思ったら
灰皿に捨てた爪
ついさっきまで自分本体の先に
ついていた先っぽが
灰皿の中で焼かれて
それが鼻から伝わって
焦げ臭い
控えめに ....
ああ なんていい風だろう

みんみん蝉が緑の木立に鳴いて
大きな鳥が素早く飛び立ち
鬱々とした気分が
涼やかに洗い落とされていく

この高曇りの八月十一日

[目を閉じれば未だ
橙 ....
親子丼ほど
残酷なごちそうはないと
親になって思った
親父もそんなふうに思って
この食堂で食べていたのかな
立春の日
わたしは何も見ていなかった
空の青さも
道端のサムシングも
自分も
すべて が通過し
何も心に残らない
右足を前に出し
つぎに左足を前に出す
一瞬一瞬を生き延びていた日
 ....
座敷の鍋の中から窓越しに雲が見える。雲に隠れた月がぼんやりと
少し前の地震で己が実を揺すられ、少し味が出汁に溶け出したかもしれない。
食欲満々の座敷の客たちは鍋の火加減を気にしている。
解体前の ....
かつて風船には二種類あった

空気より軽いガス製と
人間の息製と

人間由来の僕らは
空を飛べないはずだった

小さな手ではじかれて
ほんの少し空を飛んだ気分になって
じべたに落ち ....
さみしい人が
さみしい人に
さみしいですと
手紙を書いた

なんてこと
シロヤギさんより
たちが悪いね

わかりあえない
私たちには
明日のことがわからない

台風が
また ....
遠い夏
街で見かけた少女
名前も
どこに住んでいるかも
知らないで
ただ精一杯
目で追うことしかできずに
それっきり
夢で逢えたらと願いながら
叶う事もなく


今日(四十年後 ....
心臓の検査で二時間待たされた
結果説明をするのは
驚くほど穏やかな話し方の医師だ
この穏やかさは
草食動物がまどろんでいるかのようなぼんやり
草食動物が説明しはじめた
非常に穏やかにしかし ....
 
あの頃のぼくたちにイスはひとつしかなかった

半分こして座ることもできたのに

いっしょに座ることもできたのに




 
歴史は妄想の彼方にある
現実は忘却の中にある
未来は脳髄の何処かにある
いずれにしても無関心であることが肝要だ

冬の季(とき)、春に焦がれ
春の季(とき)、夏を熱望し
夏の季(とき)、 ....
プロペラは淡くめぐり
煙を追い出す、雑木林に目をやると
(野良犬にこじ開けられた)
トタン塀の隙間から人影のような雑草が
生えていて
風が吹くと意味もなく揺れる。くすんだ
ビニールのコルセ ....
鳥の
輪を描くように
腕の中で時計を
守ってほしい
日に細かな気泡の浮かぶ
ガラスの器に
首の折れたストローを挿して
二重になった影を
辿ってほしい
絡めた指先から
震えとともに
 ....
{引用=





生きていくのに必要な
自分の命を数えたら、わからない
人に「1」だと教わっても
まだ、わからない
とても汚くつかってしまう


生きていくのに必要な
人 ....
西脇順三郎は「詩的な美」とは何か、について次のように言います。

{引用=

「その存在は一つの抽象的な、眼にみえない理論的な(譬えれば、原子形のようなもの)フォルムである。それは通常の経験の ....
{引用=
ハナアブのはねを千切って
裏返すと コメツキ虫のように跳ねた
しばらくすると独楽(こま)のようにその場所を回転していたが
捨てた記憶もないのに 朝になると消えた
僕らは身体を突き合 ....
絶望を
赤裸々に泣き
その裏で
レスを待ってる
自分が嫌い
気合もろとも
弾ける
空に

バッタとは
よく名付けてくれたものだ
宙に跳ぶ瞬間を
実に巧く音に写しているではないか

気合もろとも
爆ぜる
空に

この細い脚だから
気合 ....
  緑のべ
  胸の静かな鳥、飛んでる  嘴鳴子 (呼びやる、手がさざなみだ)
  ぜんぶがぜんぶ静止画のようにただの一片を切り取った
  狭いから 気をつける  体を食べる線に 付き合う
  ....
どこかへ詩を読みに行ってつまらなかった。なんて当たり前すぎることで、そういうのをいちいちクサすのはもうやめにしよう。っと20歳のときぐらいにおもった。残念な詩に遭遇するなんてことは、もう、夏があついぐ ....  
 
世界の果てに
ベッドがひとつ
ぽつんとある
父が横になっている
わがままばかり言って困る、と
母から連絡を受けた僕が
その隣に立って
父を怒鳴りつけている

親に向かって ....
{引用=おそばを食べていたのね、ギターの音がしたの、夜になって、電気を消した、私は眠る時間で、猫は目を覚ました。
「空が光っていればよかったんじゃないの。」
夜は出歩かない住宅街の人たち、仲良く同 ....
{引用=
ぼくは、父親の名前に格別思い入れなどなかったが、ぼくが名付けたミドリガメの名前には少しだけ特別な感情が残った。
(一条「ミドリガメと父親」)



+++

 公園にはいつ ....
ぼくは十代の頃に少し詩を書いていたのですが、それは数年で終わり、その後は十数年間詩作から遠ざかっていました。ふたたび詩を書くようになったきっかけは、十年ほど前、はじめてパソコンを購入し、パソコン通信の .... 「どうして君は走らないの?」とクラスの女子に聞かれて私はこう答えた。
「サンダルだから。」

私が通っていた小学校には
“ランニングをサボった人がいた場合は、その人の周りを走る”
という風 ....
「ま」の字さんのおすすめリスト(136)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ホッチキス- 次代作吾自由詩1118-2-8
森ヶ丘高校- ふるる自由詩818-2-2
- ふるる自由詩7*18-2-1
解釈してみて- 印あかり自由詩618-1-29
生き返ろう- オイタル自由詩5*17-12-2
- 次代作吾自由詩217-8-25
今日の午前に- ひだかた ...自由詩12*17-8-11
親子丼- イオン自由詩2*17-7-23
立春- 次代作吾自由詩417-6-26
鮟鱇の独白- ……とあ ...自由詩12*17-1-25
風船革命- そらの珊 ...自由詩19*17-1-23
さみしい人- umineko自由詩8*16-8-18
少年少女- ただのみ ...自由詩8*16-8-10
心臓の検査- ふるる自由詩20*15-10-29
イスはひとつしか- 殿上 童自由詩31*14-8-24
近頃- ……とあ ...自由詩9*14-2-8
:detour- プテラノ ...自由詩712-11-18
灯台- 春日線香自由詩612-9-4
星の家族- 石田 圭 ...自由詩1811-6-12
ヒューム「ベルグソンの芸術論」(5)- 藤原 実散文(批評 ...6*11-2-20
ハナアブの丘- 石田 圭 ...自由詩16*10-10-20
惨めに死ねば良いし、惨めに死ぬべきだ- TAT短歌3*10-8-21
バッタ- 曲がり屋 ...自由詩610-8-8
打ちつけられて- 嘉村奈緒自由詩1510-8-5
おまえのお気に入りをおれによこせ- 露崎散文(批評 ...2310-8-4
世界の果て- たもつ自由詩23+*10-4-30
【批評祭参加作品】批評もそこそこに現代詩の先行きが不安だ- KETIPA散文(批評 ...8+*10-1-11
【批評祭参加作品】失われた「鈴子」を求めて- 香瀬散文(批評 ...1510-1-11
<これは、死のようなモノ>_〜_川村透さんを悼む- 藤原 実散文(批評 ...1709-12-14
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●- ひとなつ自由詩11*09-12-10

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