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細倉鉱山は
日暮れにどこかへ通じていく。
無人の坑道の先にあるのは
 ほんとうの地名か
親しい人のまぼろしか。

 夜,蔵王の山陰に
たよりない記憶はのみこまれ
 吹き越す風に
   ....
空気中を諸分子が漂うとき
光と一緒に駆けていく何かがいます。

冷たいかぎりの空のむこうに
銀色の紙がヒラヒラ見えるでしょう。

あれはその何かが 早朝の霧雨の中で
願いを燃やしたので  ....
液性大気のなかに
光はあまりすきとおってしずんでいて
見え方がおかしい。
あの貯水塔は私を見ているようだし
とおくで杉が一輪の花のように噴きだしている。

(ほんとは何処も真っ暗なのに)
   {引用=バージェス化石群のうかぶ
地底の暗がりで
水晶の音を聞きながら
ねむっていた
あなたへ

拝啓}
東北本線の夜行便が
山沿いの陸橋をちいさくわたり
けわしく青らむ空の奥 ....
涙する者は
死んだあと

青いかなしみとなって
宇宙遠方の

つめたいの霧のなかを
何かを考えてるふうに 歩き続けます


ひとが何光年もの希薄のなかを
さまようはずは ないです ....
フォマルハウトさんの朝倉キンジさんおすすめリスト(5)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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