すべてのおすすめ
安っぽいイルミネーションに彩られた
クリスマス・イヴの東京の街角
元・恋人に貰ったiPodから
アクセル・ローズの悲痛なシャウト
全てはもはや記号に成り果て
ウォーホルもレノンもコバーン ....
何がプレミアムなのかも分からずに
モルツを口に運びます
くだらない形容詞が世の中に溢れて
肝心なことが言えずに今日も終わる
たった五文字の言葉の中にも
行間が絶え間なく滑り込んで
最後 ....
私はあなたが不安です
あなたが不安だと言っても
あなたを信じていないとか
そういうわけでは決してないのです
私は私が不安なのかもしれないですね
私は私を疑っているのでしょうか
....
途切れた旋律
耳を塞ぐ
暗闇の中
声もなく君を呼ぶ
反響する残像
離された手は
鮮血を欲す
あてがわれた切っ先
鈍色に光る月
反射する斜面
饒舌な沈黙
額に飾 ....
美しが丘5丁目の
Y中学校脇の坂道の頂上で
朝日を、夕焼けを、月を、
もう10何年も眺め続けた
朝日は時に足取りを重くし
夕焼けは時に涙を流させ
月は時に孤独を連れてきた
それでも今日も ....
Amで始まるブルースを
ここに届けてはくれないか
そしたら僕はそれに合わせて
君の心臓をノックするよ
あぁ、視界がぼやけていく
なんて美しい世界なんだろう
靄にかかった世界のほうが美し ....
目的を持つように見える人々の間を
さも目的があるような顔で私も歩く
ミュージシャンとは付き合うなと言う私に
詩人とは付き合うなと笑いながら君
そんなごもっともな意見を思い出しながら
....
あの夏の日の遊園地
父に風船を買ってもらった
赤くて丸くて
自分の顔より大きいやつを
風船を手に
浮かれてはしゃぐ私を見て
父は「手を離しちゃ駄目だよ」と言った
私はこくりとうなずい ....
窓を開け放し深呼吸
外は生憎の曇り空
それでも太陽が消えたわけじゃない
難しい言葉はいらないでしょう
ただいつも感謝の気持ちを胸に
そばにあなたがいなくても
ゆっくりドリップした珈 ....
二両目の
弱冷房車で
うちわ振る
太った女を
南極送りに
空の青を一枚剥がしてみた
それでもまだ空は青かった
私は意地になってもう一枚剥がし
そして何枚も何枚も剥がした
そこには青い瞳をした少女がいて
私の嘘を全て映し出していた
....
男が一人
過去を闇に弔うように燃やしてる
空からは舞い落ちる人々
幸せは降ってはこないけれど
昨日、私は死にました
たった20余年の短い人生
明日からは新しい名前で生きていこうと思いま ....
何気ない日々が淡々と過ぎていく
何をしていても
何もしていなくても
そんなことは知っているのに
私は悲しみを持て余すばかりで
いつもは無口なあの人が
今日はよく笑っていた
野に咲いた ....