すべてのおすすめ
始終電車の中で揺れているような一日だった
駅のホームで一息をつく
そんな感覚でベランダへ出て
ジーンズの裾を捲り 風が吹くのを待つ
どこか遠くの方では
花火が上がる音が聞こえている ....
壊すような音が絶え間なく響いている
そんな夕暮れ時
雨が好きだという彼女の
その視線は常に窓の外に向けられ
屋根の付いた部屋の中
足元から濡れていくのに気付かない
玄関先に飾られた傘 ....
青空の下
少し疲れた大人たちが集まり
この広い世界いっぱいを使って
間違い探しをしている
私は右で あなたは左
お互い自分の側が正しいと思いたいから
間違いはすぐに見付かる
けれ ....