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水彩の絵の具ま白き画用紙にぜんぶぶちまけようよ六月
自転車の後ろで団扇を仰ぐきみ見ていた海に落っこちるまで
ゆかた着てきみが来るからあの駅を思い出すたび朝顔が咲く
い ....
そう、それはイバラの森と言われても人間として扱われるなら
待ったのは誰も知らない駅でした君も先ほど通過している
泥沼でもがけよもがけと君は言う吾はペンギンの羽も持たない
その夜に予 ....
小さな人が困った顔をしていた、きっと困っていたと思う
ケチャップでしょうかマヨネーズでしょうか幸せにいつも足りないのは
君と手を繋ぎ星空を眺めていた一面のペンギン畑
自転 ....
手のひらを組んで祈りのかたちなら無人の廃虚に風だけが舞う
街中にひかりあふれてもう星は絵本のなかでまたたくばかり
羽根はもう風にさらわれ剥き出しの骨をひろげるだけの桜木
....
どれくらい寒がりかって?靴下は履いてお風呂に入ってるけど
高校生二年の僕とすれ違う冬の深夜のゆめのさかみち
爪はなぜあるのだろうかマニキュアを薬指だけ塗って出かける
薔薇 ....
眠り明け
耳鳴り低く響くので
夢のはしから余白を殺す
しゃらしゃらと林檎をむいてゆくひとの
まつげは綺羅とひかる音楽
唐突に遠さを知った花の色、あれは残響怖くないもの
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いつの日か宇宙の塵となることを夢見るロケット技師と甥っ子
少年は星の名前でしりとりをしている少女は欠伸をしている
フラフープ棄てる少女に土星の輪なくした土星のごときさみしさ
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たぶんぼくはぐちゃぐちゃのどろどろのけつえきのかけめぐるたいないのはじけるだろう
傷口を更に深める部屋を出てぐいっとひらく赤い雨傘
ドライヤーで髪を乾かすときに目を閉じる あなたの ....
01.追伸。今朝はちょぴりっと寒いです。湯の温度は高めに。茶の葉より
02.うちゅうにさいたひまわりにのみこまれるでじゃぶああぁあさひがのぼる
03.(エフ ブン ノ イチ)ノ ゆらぎ ヲモツ人ヨ ....
だいすきよ、だれよりすきよ、あいしてる
しぬほどすきよ、でももうおしまい
さようなら空を愛した空の鳥翼は冬の闇に消え行く
コーヒーに雪をひとさじ入れたらば味は冬味になるのかしら
雪の枝そろそろそろととけてゆく日差しが春に交代をし
塀の上スズ ....
夢のあと消せない恋と涙の味はストロベリーの記憶の隅に
たぶんきみたぶんきみだと思うんだマリーゴールドみたいな空だ
ハート型に切り抜かれてるきみのむね猟銃くわえる真似をしてみる
きみのため蛍光灯を次々とつけてゆくからどんどん消しな
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こんな日は自分以外の誰彼の必要性を問うたりしない
遠い日の約束 あれが最後だと分かってたなら守っていたよ
東から西から差し込む宵闇が君をさらってさよならもせず
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おちるとも舞っているともひとしれずもえしずみゆく紅葉の海
夜にしか会えないわたしたちだった合わない靴を無理して履いて
クラクション鳴らすあなたの矛先はわたしと彼女のちょうど真ん中
コーヒーを投げるあなたの手の平は薬指から冷めてゆくのね
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おにいさん。いくらそばでも遠いねえ 死にたいひとりをわけあう無言
お茶を出してはありがとう、なんて膿んでるわたしだけ日々のモノクロ
つまるわたし風がふいても音ばかりの海今日も匂うこ ....
白い朝 サンタクロースを 待ちながら 小さく君の 名を呼んでみる