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ふたりで暮らすはずだった部屋は、
最初から何かを待っているように静かだった。
地下鉄の線路が近く、
夜になると鉄の響きは、くぐもって届いた。
その音が窓を震わせるたびに、
....
今の状況を冷静に考えてみよう。LEDが明るい白壁の部屋。家具はない。窓もない。恐ろしいことにはドアもない。唯一の出入口は床にぽっかり開いた暗い穴だ。穴から半身乗り出している人は、あれは人なのだろうか、 ....
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なにをあんなに焦っていたのか、わからないくらいのんびりしています。お仕事の体験で不採用となっても、それまでのがんばり、しっかりとむねに灯る光りとなりました。朝の光りと共鳴して目覚めたセカイ ....
箪笥の上に置き去りにされた道化人形は、誰にも気づかれぬまま、長い時をひとりで過ごしていました。
笑ったままの顔は色あせ、細いひびが頬を走り、衣装の金の刺繍は煤けています。
かつてこの笑みを愛し ....
ビルの立ち並ぶ、鉛色の大きな町の、底冷えする裏通り。
そこに、子どもたちが大好きで、彼らの前では、銀河の彼方のほんとうの幸せを、細い目をして語るおじいさんが住んでいました。おじいさんは町に一軒の時計 ....
『ナポリタン』
失敗だった。
ナポリタンは。
味は申し分なかった。子供の時に食べて以来、忘れていたケチャップの酸味が甘さがやわらかく口の中に広がり、そしていたずらっぽく唇のま ....
『オーダー』
カラン、コロロン・・・
重いドアを開けると懐かしい音が迎えてくれた。あとから調べて知ったのだが、ドアベル、と言うんだそうだ。
店の中は思ったよりも広かった。その ....
わたしは、この世界のことがあんまりすきじゃなかった。(美しいと思ってはいたけど)。それだし、世界のほうもわたしのことあんまり好きじゃないだろうなって気がしてた。こちらを向いてくれないし、照らしてくれな ....
宮沢賢治の『春と修羅』について、多少語りたい。もっとも、宮沢賢治についても『春と修羅』についても語り尽くされた感があるので、いまさら僕ごときが何か新たなことを語れるかは非常に心許ないのだが。
『 ....
身の回りに誰も居ないのは
何故だろう
みんな引き篭もっているのかな
いやちがう
居なくなったのだ
仏壇のある部屋に入ったら
母と夫の遺影があった
此処に居たの
家の前の道を ....
ユダヤ人どもを閉じ込めておけ!
もちろんこれはわたしの本意ではなく1941年第二次世界大戦当時ナチス政権の人種隔離政策を代弁した言葉である。
ゲットーと聞いて思い出すのは映画「シンドラ ....
{引用=
フロベールのボヴァリー夫人のように、本を読みすぎて、実生活もまた作り物だ――あるいは冗談、作り話、嘘だ――と信じてしまう人物も現れる。十九世紀においては、才能ある多くの人間が自殺を遂げたが ....
Aさんさんの散文(批評随筆小説等)おすすめリスト
(12)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
アパート(修正版)
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板谷みき ...
散文(批評 ...
3*
25-12-4
濃緑のドア
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佐々宝砂
散文(批評 ...
10
25-12-4
ケーキ、ケーキ、ケーキ
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百富
散文(批評 ...
4*
25-11-29
道化人形(修正版)
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板谷みき ...
散文(批評 ...
5*
25-11-26
クリスマスプレゼント(修正版)
-
板谷みき ...
散文(批評 ...
4*
25-11-26
東小金井『ナポリタン』
-
北村 守 ...
散文(批評 ...
5*
25-9-17
東小金井『オーダー』
-
北村 守 ...
散文(批評 ...
3
25-9-16
メモ(転倒)
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はるな
散文(批評 ...
5
25-6-24
『春と修羅』における喪失のドラマについて
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岡部淳太 ...
散文(批評 ...
3*
25-6-6
無人島
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けいこ
散文(批評 ...
4*
25-6-6
イメージについて/足音に影を落とす_(白と黒の考察)
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洗貝新
散文(批評 ...
6*
25-3-22
似た石探し
-
りゅうさ ...
散文(批評 ...
1*
15-7-22