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深い青色をした海が
少しずつ近づいてくる
わたしだけでは
とても耐えられない
そんな場所で
あの人は毎日
立ちつくしている
冷たい手のひら
からめた指がふるえる
見つめると
....
夕焼けの水平線に
引き込まれるわたし
明日の事も
分かろうとせず
無を、怖がる
窓辺に映る雲は
西へと動き
わたしは
小さな音を鳴らしながら
ゆらゆらと流れていく
裏がえっ ....
あなたの名前は
この悲しみに似ている
木霊になって消えていく声を
遠く向こうに感じた
その冷たさ透明さが
あなたなのだと思う
繋がらない海と雨とが
真夜中にせめぎ合う
ざわめく ....