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朔
暗い闇夜に 星は降り
褪めた吐息を ひと抱え
｛ルビ虚舟＝うつおぶね｝に 腰掛けて
平らな川面を 往来せん
二日月
茜の空に 銀の糸
透ける光が 胸を射し
｛ ....
七つ下がりの風通り
透かし模様の薄絹に
｛ルビ囁＝つつめ｝く日射が
なだらかに滑り････
｛ルビ疾＝と｝うの昔に置いてきぼりの
ブリキの箱で ひしめく玉が
熱 ....
菜の花畑で見る夢の
差しくる日影も目映くて
菜の花畑で見る夢の
｛ルビ解＝は｝つる思い出 風を追う
青陽の影
かげろうの刻
薫り合う間に
｛ルビ翔鳥＝か ....
