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ひきはじめの風邪と
冬の雨
足元の雪氷
淡い恋をしています と
誰に告げよう
おわるために
生まれるわけではないけれど
指先をゆっくりと冷やす
雪氷よりも
はかないと 知 ....
葡萄の葉陰に{ルビ抱=いだ}かれて
青い果実のひとふさは
日ごと重くなりました
花びらのかわりに
熟れた種子をいっぱいにして
向日葵は皆うなだれました
高い空
すうと流れる
赤 ....
白くうずめられた谷川へ
舞い降りる
まだ浅き春の 雪になって
私のほほにふれてください
いま
瞳に映る美しいものすべて
あなたのものに
やさしくふきぬける
風のよな
寂 ....
午後の陽射
見上げる、瞳
山吹色の世界で
あなたが 私に残した言葉は
今も 胸の中を響いています
遠く想う
あなたの生きる 街の風
あの日 藍色の翳りは
今も その胸の ....
街に灯のともる 夕暮れは
さびしくて
たえられないと だれかがいった
群青の空に
森の影が 長くのびて
かたかた風に つららが揺れる
でも
私はしらない
この夕 ....