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薄い透明な膜
電源を入れれば一瞬真っ白になる

僕のパソコンは液晶ではなくて
少しだけ奥行きを感じる画面

ラーメンが茹で上がるくらい
立ち上げる時 ....
世の中が
あんまり酸性雨だとか騒ぐので
雨が降るたびに身体が溶けてしまいそうな
そんな不安に怯えている

あなたは
自分の弱さが何であるのかを
知りたいようでいて本当は知りたくな ....
夕方の空には、今日が眠っている
そんな気がする

夜に溶けようとする入り口で
わがままな僕はうずくまる

何かを忘れている
そんな気がする

ひとりひとり
今日話したいろい ....
弱酸性のあなたは
ちょうど中学で習った化学の実験みたいに

たとえば夏の終わりの夕暮れが
ほんのり赤く色づくのを
美しく感じたりする


弱酸性のあなたは
ときどき褒めてあ ....
「とうもろこし」って言えなかった
小さい頃

どうしても
「とうもころし」になってしまって
ゆっくり言ってごらんよと言われても
やっぱり
「と う も こ ろ し」って言ってしまう
 ....
背景のない明日が
夕暮れを透かして見えそうな頃

閉ざされてゆく今日が
夕闇にかすんでゆく

そんな当たり前のことに
淋しさや儚さを感じるこの心
あるいは美しさを見つけようとす ....
各駅列車がゴウンとかガタンとか
あんまりうるさい音で行くので
旅の記録も記憶も
まるで陽炎のように歪んでしまいそうです

最近では冷房がしっかり効いていて
天井の扇風機はすっかり黙って ....
何処かへ行きたい衝動が
どうしようもなく高まって

東京タワー
エレベーターに運ばれた展望室
見下ろす景色

何処かへ行きたい衝動が
どうしようもなく高まって

東京タワー
此処から先へゆくことも ....
雨があんまりたくさん降ったので
ひとつふたつと数えるのもあんまりだと
仕方なく濡れてみる

そうでなくとも独りは淋しく
雨雲は灰色の陰から
あれはきっと汗や涙に似たもので
此処は海に ....
始まりは終わりを

終わりは始まりを

言葉は途切れることなく
この世をさまよっている

永遠に続くかくれんぼ

見え隠れする希望に
絶望の影を感じては
必死に生き ....
夜空を歩いて
辿り着けない世界へ連れて行ってよ

「夢は夢のままでいるほうが幸せなんだよ」なんて
もっともらしくいい加減な返事を
待ってたわけじゃない

だって僕らは
激動の時 ....
ほんのささいな言葉でも
心がこもっていればいい

ほんのかすかな響きでも
僕を覚ましてくれればいい

ほんのささいな優しさの
心のこもった言葉があって

ほんのかすかな響 ....
空は青く澄んでいた
雲は白く大きかった
鳥は軽く自由だった

木々は柔らかくしなっていた
草花はたくましく美しかった
大地は遠く円くたいらだった

海は穏やかに荒々しく
 ....
わたしの中に棲む鬼が
すっかりいなくなったわけではないだろうに
心はずいぶんと穏やかで
すべてが夢であるかのような気さえするのです


病院の自動扉を抜けると同時に
曇天から吹き下ろされた風が
湿 ....
夜はどんなに暗くても
わずかな光を失うことはなく

たとえば混沌を鎮めるために喜怒哀楽があるように
生き物もそうでないものも
みなわずかな明るさを忘れない


銀河に浮かぶ星々は
途方もなく大きな輪を ....
砂浜で波とたわむれる
あなたを見失ってしまいそうで急いでかけよった

あなたの白をたどれば
その薄紅色の唇に広がってゆく海が見えてしまう

景色はうっすらと朱に染まろうというのに
 ....
どんなに遠くを見つめても
そこは一面のブルースカイ


「青」は

けしてきれいな色じゃない
少なくとも
けしてきれいなだけじゃない

無邪気に微笑んで
悲しみを忘れるために見上 ....
眠りの中の妖精が
いつもと変わらぬ朝日を受けて
目覚めの呪文をささやいた

自然界の法則が
その
方向を示すとき

風は一目散にかけてゆき
草木を揺らし香を運び

命あ ....
小さな夜
小さな部屋に
小さな明かりを灯して


泣き叫ぶくらいならどうか
美しく歌わせてください


姿なく鳴く鳥の声は染み渡り
深く胸のうちで跳ね返り
まるであなたを ....
最近
僕らの会話の間には
「確定申告」という言葉が良く出てくる

娘は
そんな僕らの会話を聞いていて
いきなり

「かくていしんこくってなーに?」
なんて聞いてきた

僕は ....
昨日ひろったきれいな小石

たとえば人は
磨かれる前の宝石の原石のようだということ
未完成なままの美しさを知っているから
そっとしておいてください

そんな 淋しさ



 ....
夜のネオンきらびやかな街の一画
あまりはやってなさそうなその店の
客引のにいちゃんに騙されたふりをした

「うちは見せるだけじゃないからさ」って

一番前に座って待った
クリスタルライト ....
ずっと前は黒電話

人指し指をひっかけて
ダイアルがもどる間に
会いたい人の
番号を呟いていた


プッシュフォン

短縮登録ができてから
電話番号を覚えなくなって
今は

 ....
泣けるくらいの悲しみならば
それは言葉にならなくていい

シャウト!

吹き溜まりの街角で、自転車に乗ったおじさんが
何を言ってるのかわからないでいる

イカレテル

そん ....
茹ですぎてはいけない
くっついたら離れられなくなる

それはきっと
お互いを傷つけないためだ

それぞれが自立していられるくらいの
芯がなければいけない

あと、塩加減も大切 ....
少し鼻をあげながら
彼女はハミングする

大きく手を振って
人の目なんか気にしない

悲しいことがあっても


彼女の歩く通りには花屋さんがあって
小さな花がところせましと咲いてい ....
ブランコから見た空は海に似ていた


悲しみに揺れるように
君はぎりぎりの角度で空を見る

浮かべた涙をこぼさぬように
近づく地面を遠ざけて

君はぎりぎりの角度で
懸命にこら ....
「透明」という色を知っている


真実は色を重ねるほどに
現実へと置き換えられてゆくから
いつまでも透明は透明のまま
誰の目にも映らない

だから雨が降る日には
跳びまわ ....
髪を切ろうと決めたのは
特に心境の変化があったからではないけれど


肩までのびた髪を両手でまとめながら
記憶をほどいてみればさかのぼるほど
やけにたくさんの思い出が
ちらついてしまいま ....
書かれた言葉と
書かれなかった言葉を挟んで

あの日記は閉じました

喜びが込み上げてくる日には
書かれた言葉が読めるのですが

悲しみが込み上げてくる日には
書かれなかった言葉が読 ....
LEOさんのベンジャミンさんおすすめリスト(138)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
一件のメールを受信しました- ベンジャ ...自由詩4*06-9-16
「弱アルカリ性のあなたへ」- ベンジャ ...自由詩6*06-9-11
「夕方の空には、今日が眠っている」- ベンジャ ...自由詩9*06-9-5
「弱酸性のあなたへ」- ベンジャ ...自由詩12*06-9-3
「とうもろこし」って言えなかった- ベンジャ ...自由詩13*06-8-31
まるで難しいパズルのように- ベンジャ ...自由詩11*06-8-20
暑中見舞_(旅先より)- ベンジャ ...自由詩8*06-8-18
東京タワーで叫んでみる- ベンジャ ...自由詩2*06-8-13
雨があんまりたくさん降ったので- ベンジャ ...自由詩9*06-7-19
「夜に咲く花」- ベンジャ ...自由詩3*06-7-14
「夜空を歩いて」- ベンジャ ...自由詩5*06-7-7
「そして言葉が支えてくれる」- ベンジャ ...自由詩10*06-7-2
「もっと広く感じるんだ」- ベンジャ ...自由詩8*06-6-30
鬼の棲む場所- ベンジャ ...自由詩7*06-6-21
銀河の海- ベンジャ ...自由詩4*06-5-6
「どこまでも白い海」- ベンジャ ...自由詩12*06-4-22
青空_(ブルースカイ)- ベンジャ ...自由詩9*06-4-4
「春」- ベンジャ ...自由詩4*06-3-25
小夜鳴鳥(ナイチンゲール)- ベンジャ ...自由詩8*06-3-17
確定申告- ベンジャ ...自由詩6*06-3-14
もしかしたら嘘かもしれない- ベンジャ ...自由詩7*06-3-11
ストリッパー- ベンジャ ...自由詩8*06-3-5
会いたい人に電話する- ベンジャ ...自由詩6*06-3-3
シャウト!_(完全版)- ベンジャ ...自由詩7*06-2-28
アルデンテ_スパゲッティ- ベンジャ ...自由詩6*06-2-20
ハミングする- ベンジャ ...自由詩5*06-2-18
ブランコから見た空は海に似ていた- ベンジャ ...自由詩6*06-2-15
「透明」という色- ベンジャ ...自由詩5*06-2-13
髪を切る日- ベンジャ ...自由詩5*06-2-9
栞(しおり)- ベンジャ ...自由詩12*06-2-7

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