いくばくかの眠りののちに
順当に死んでいく 光
老いさらばえた愚かさで
燃え尽きていけ 雪が舞うように
それを見た子どもたちが叫ぶ
星だ と
秒針が指すものと 君のくせっけ 洗濯機 ....
木梨憲武が、じっと見つめているという夢を、見た。いい初夢である。
UMAがゆらりゆうらりと
こちらへ向かっている
新月がその姿を曖昧にする
心の中に抱いている
あんなことやこんなことを結びつけ
その姿を見ようと頭の中を巡らせた
心に浮かびあがる月とU ....
石垣に
すっくとたつ
つわぶきの黄色い花を見かけ
かすかにかじかむ
祖母の佃煮、匂いたつ湯気
もう一度食べたいが作り方がわからない。
つわぶき、つわぶき
もう一度私の口に入れ。
....
待ち侘びた
秋のお客が
二羽三羽
{ルビ山雀=やまがら} {ルビ鶫=つぐみ}
{ルビ百舌鳥=もず} {ルビ尉鶲=じょうびたき}
こどもの声が転げ回っている
かわいいようで
自分の手じゃとどかない
こころの裏地を引っ張られる
いやな感じもして
微笑みの抜け殻が
靴音をひびかせた
日差しが絡まって睫毛は重く
広い駐 ....
難波から紅いひのとりに乗って、
ひとり険しい顔で電光石火へと向かった
本店は広島にあるのだけど、
東京と名古屋にも店があったのだ
鉄板に載った人にやさしくは、
贅沢にも肉の量がダブルで
....
暗闇から暗渠を覗くのものすべてが恐怖に等しく
その眼が吸い込 ....
夜の道
陽も落ちかけた 誰もいなくなった公園の
ユラユラ揺れるブランコと
置いてけぼりの砂の城
鬼さんこちら 手のなる方へ
鬼さんこちら 手のなる方へ
ひとりぼっち ....