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月よう日は
仕事へ行く前に
神社に行く
桜の樹が黄緑の葉を
ゆさゆさ振る
誰もいない境内
でも たくさんおられる
狛犬さんの足をなで
狛狐さ ....
少し混むH電車
夕陽がまぶしくて
目があけられなかった
背の高い彼には
夕陽は見えていない
おもむろに
リュックから取り出したノートを
私の顔の前にか ....
カーラジオから流れてくる曲が
その人の心の叫び声に聞こえた
いたたまれなくなる
時速二十キロ
公園の柵
見下ろす私 見上げるその人
私に手を差し伸べ 優しく ....
見上げた頭上に
小さくなった飛行機
あんなとこにいるんだなぁ
人間をたくさん乗せた鋼のかたまり
すごいなぁ
そん中にあの人はいるんだなぁ
小さな足の裏が見えそ ....
熱が出て
どうしようもできなくなって寝込む
苦手な液体の薬を
私に無理矢理呑ませ
みかんをてんこ盛りにして
始終世話を焼いてくれた
いつもは私に強く出れない ....
オイスターバーで牡蠣を食べてから
その人が知っているバーに寄る
ハイボールの入った錫のコップ
水玉がたくさん
ひいやりとした感触
別々の駅だから
私は地下へ ....
宵の口
街灯が灯る
あの坂を見上げたら
鼻の奥がツンとした
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