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私は
想いながら
死んでゆく。
喜びに包まれた名を
明かすことなく
内なる焔は
ひかりよりも
まばゆい。
噫、
おもはざるひの無ければ
かぜの音にきみを聴 ....
真夜中
ベランダに出て
こっそり小さな松の焚き火を作った
哀しいのか
ほっとしたのか分からない
いっそ雨が降ったら良かったのに
ひとり歩いて行く細い小路
遠くに雲を戴 ....
「詩」
うたが生まれる
まだ何の手垢もついていない
まっさらなうたが
まだ逃げる気ですか
鬼ごっこをするとは言ってませんよ?
それに何で私が“鬼”なのですか
そりゃ“鬼 ....
私はようやく卵から還ろうとしているおたまじゃくしです
どうか宜しくお願い申し上げます。
どうにもこうにも人類を見捨てられないのです。
人口80億
狭い地球
このままでは全ては生き延びられ ....
朝、ぼんやりしていたら
何故か十字を切りそうになって驚く
これではまるで
隠れキリシタンではないか
日曜学校に通っていたのは
小学六年生の頃なのに、何故?
誰かの祈りも正しく私 ....
生物は みな美しい
無生物も みな美しい
路傍に転がる小石
光にかざすと キラキラして
たからものの引き出しに入れた
河原でみつけた緑色のかけら
ざらざらした不思議な手ざわりで
....
きみにあげるよ
きみが望んだとおりに
全部、あげる
その日は朝から晴れるだろう
神々しい耀きが沈もうとする刻
それは始まる
暁く染まった静くが 一雫
茜く沈んだ沈黙が 一雫
赫く咲いた聲なき聲が 一雫
朱く霞んだ無言が 一雫
....