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何もない景色があった
見たこともないものを、憶えているのは
緩やかに消えていく光のせいでしょうか
眠れない、夜ならば
明日の仕業にしてしまおう
結局、かたちばかりが残った
匂いが泡立つ ....
向かい風の吹いている
地図の上です
収縮と膨張を繰り返す波打ち際の
緩やかなカーブをなぞること
波音は届かずに
待ち焦がれるばかりの
海岸線が近い
そうで
少しずつ僕らに迫 ....
たとえば、庭に米粒を撒くこと
集まる鳥たちの名前をよく知らない
色、とりどりに、鳥
天空から降ってくる音
羽ばたく、空
それさえ分かれば、自分のどこかで
満足している誰かが在る
遠い ....