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線香花火の
最後のようだった
なにが
なにもかもが

水になり
春をこえ
こんなところにいた

なにかを
必死で掻き集め
どこまでも
気まぐれだった

毎日帰還して
原子 ....
落ち続けている
ささえる力がある

死のことだ
意味のことだ

さなかに
生がある
まばたきもある

落下
お前が出会う地面は
風の麓

なんぴとも見たことの無い
おおきなくちをあけながら
だいちにあおむけとなり
あのくらいそらからおそろしくもふりしきる
あおだかくろだかのあめをごっそりのんで
やがてはつちにとろけてしまえ
しがつもなかばをすぎたのなら ....
{引用=雨。
時々、蛙。

波状に、しきり
たゆみなく
それでいて、まろく
忘れてしまう。

よいものはみな
うっとりの
忘却の底。

じつに
屋根も素敵に育ち。

巻貝 ....
しとしと

こうして 遠くからだと
にくんだことや
糸のきれたあの日
こわれた朝
みんな 烟るようだ
しとしとと
いつまでも たおやかにふれ
はる雨
スズランスイセンが揺れている

こくこくと揺れている

つまずいたら
抱きとめる つもりか

はる
ひと房の 想い
博士は一つの結論に達した。
過去に行くのはどうやら原理的に不可能らしい。なぜなら、「行く」ところは常に未来にしか「ない」からだ。

例えば古代の地球、三畳紀あたりでもいい。そこへ「行く」というこ ....
森がありました。
そこでは陽もたいそう愉快そうでした。

何処からか陽気な小人が三人やって来て、素敵な小屋を建てました。そこで三人一緒に暮らし始めたのです。

ある嵐の日のことです。森に雷が ....
さかなでした
嘗てわれわれは
暗やみでひしと絡みあう一対の魚でした

今では
そのさかなをたべて暮らします

はい
時が経てば
青天井の惑星というわけです

分かっています
 ....
ん?
キョロキョロ
ここは、
あ、世界か
わすれてた
あんまり長死にしてたもので
あれ?
ここはどこ、海?
ぼやあと
してる

とろける、からだ、とろける
あ、おわりか
お ....
「作者の八重歯が見えたら刺して墓穴から青空を笑え」

海かしらん
森かしらん
鍵かしらん
蟻かしらん
雨かしらん
蟎かしらん
活字って
いったい何かしらん
ニヤリ
蟎は
ダニと ....
雉が鳴いている。
雉にとって鳴くことと同じくらい当然のことを、ぼくは、今日しただろうか。
タイヤ交換をした。何人かに電話を掛けた。ラティスフェンスを組み立てた。詩も書いた。
雉の鳴き声は、あまり ....
ここにいるから
ここにいられない
そこにいるから
そこにいられない

(どういう意味だろうか)

単純な話だ
いつもかならず
先回りしてる

(なんのこと?)

さあ
胸に ....
昔、17の頃
漢検2級を取ったことがある
余命わずかの父は
送られてきた賞状を
額に入れ壁に飾った

ぼくはすこし嫌な気がしたけど
今そのことがふと思い出され
父の心がスっと入ってきた ....
透き通る鎖骨が

敷きつめられた校庭に

夢は散りつつも

サクラ満開。


もう

ジャングルジムさえ

帰りたくは無い。


縄跳びの赤いスカートの女の子
 ....
それは
外側へ行けば行くほど新しくなり
中心へ向かうほど古くなる
外側に近い方が今だとしたら
中心点が原初となる

一番外側から
中心点を見ている誰かがいる
その者は
手に何を持って ....
「水の気持ち」

とてもよわい
なんにもできない
雨にザーザーふられ
なんども
なんども
うなだれるしかない
雨があがったら
ころころと珠のような
らくるい
土は
ほほえみ  ....
レベル5
滞在時間は30分以内
館内閲覧は禁止
貸出のみ可

図書館員をつかまえ
いつも知識をひけらかす
白髪の男の姿もない

紙の城はいつになく平和というわけだ

薄暗い森のよ ....
張り詰めた糸が
プチんと切れるみたいに
世界が落っこちた
落っこちた世界は
通りがかりの犬に食われてしまった
あぜん
ぼーぜん
ぼんやりしていると
小人がゾロゾロとやって来て
もう一 ....
肩の力を抜いて
今宵こそ
詩を書くも読むも
よしましょう
本を読むも開くも
よしましょう
ただ
だらりと横になり
体位は側臥位
真っ暗な
スマホの画面をジーっと見つめ
浮かんでは ....
報告。銀河{ルビ辺境=フロンティア}から。

説明が要る。
まず、
「言わなかったボタン」とは言わなかった時に押すボタンのことだ。

人間なにかと言いたいものである。
またそれと同じくら ....
「にげる」

なにものからも逃げたものが
なに食わぬ顔でなにもしないでいる
すると
なにものをもにがしたものが現れて
なに食わぬ顔でいるものの所在を
不明瞭にしてしまう
なに食わぬ顔で ....
まるめろの樹皮は
水を考えている
夜にそれは泳ぎ疲れてしまうので
却って
月暈はあかるいのだ

蜘蛛が垂れてくる
そのとまる処にみずうみの{ルビ膚=はだえ}
甘露酌み交わすゴリラ
 ....
今日ごみの分別作業中
精液のはいったコンドームが破れて
分離した水分が飛び
まつ毛にくさった滴がついた

そのうち
誰かが屍体の口をこじ開け
金歯をペンチで引き抜く時代が来るだろう
そ ....
どうやら
うつ状態らしい
見かねて
モスバーガーを奢ってあげた
これが
今のぼくにできる
精一杯だ
オニオンリングは
案の定
バラバラになり
だけど
食べてる間
ずっと
ポロ ....
いたんだ春を拾っても

もう

あの頃には戻れない

夜風の声をきくたびに

どこかに

自分が立っている
本のこどものシッターをした
本もまだこどもなので
ヨチヨチ歩きだった
いっちゃメという国へ
いきたがり
やっちゃメという冒険を
したがった
なかなか語彙を食べてくれず
困っていると
 ....
昼間考えたことが
床に丸まっている
つま先で小突くと
変な声がした

現代詩フォーラムのポイントが入ると
ぼくはうれしい
そして
おろかにも哀しい

昼間考えたことが
伸びをする ....
「ものがたり」

あることが
あるようになったのを
あらしめたものが
なくなって
はじめてあることは
あることの
ありがたいことを
しったのだった


「おしり」

おしり ....
ビニール袋を
引きさくときの
あの
うれしそうな表情

あぁ
トトはね
さくばん
八木重吉さんの詩を
もくどくした

さめざめとなき
青いてんきりんの柱ノように
しばらくなっ ....
田中宏輔さんの道草次郎さんおすすめリスト(212)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
無題2- 道草次郎自由詩121-4-19
無題1- 道草次郎自由詩4*21-4-18
ひらがなばたけにぶちのめされて- 道草次郎自由詩321-4-17
春雨は途切れることなく葉から葉へ- 道草次郎自由詩9*21-4-17
はる雨- 道草次郎自由詩321-4-16
ひと房- 道草次郎自由詩821-4-16
博士の結論- 道草次郎散文(批評 ...221-4-16
メルヒェン- 道草次郎散文(批評 ...421-4-15
宝石の星にて- 道草次郎自由詩321-4-15
円環の只中に狩場あり- 道草次郎自由詩3*21-4-14
未詩集3- 道草次郎自由詩3*21-4-14
雉の声- 道草次郎散文(批評 ...5*21-4-12
なぞなぞ- 道草次郎自由詩5*21-4-11
漢検2級を取ったことがある- 道草次郎自由詩11*21-4-11
春風うらら- 道草次郎自由詩421-4-10
世界樹を輪切りにして天文学を発展させる- 道草次郎自由詩221-4-9
未詩集2- 道草次郎自由詩521-4-9
県立図書館は水を打ったように静まり返り- 道草次郎自由詩621-4-9
糸が切れた話- 道草次郎自由詩9*21-4-7
おやすみなさい- 道草次郎自由詩221-4-5
「言わなかったボタン」- 道草次郎散文(批評 ...3+*21-4-4
未詩集1- 道草次郎自由詩8*21-4-3
水の裸像- 道草次郎自由詩1*21-4-3
分岐器- 道草次郎自由詩6*21-3-31
窓越しの桜- 道草次郎自由詩13*21-3-29
ちり桜- 道草次郎自由詩421-3-28
ブック・シッター- 道草次郎自由詩421-3-28
昼間考えたことが- 道草次郎自由詩221-3-27
ついーと小詩集7- 道草次郎自由詩321-3-26
トトより- 道草次郎自由詩321-3-26

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