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いっぴきの魚がキラッと
跳ねていく月の
一日には海辺が朱色に染まり
水平線で傾げる夕日に向かって
あなたへ告白の橋を掛ける
物語りが夜半の寝息に
幕を下ろた七日に
閉め忘れた扉をノッ ....
むなしい
と声に出ることはなく
ことばは秋に静かに枯れていき
地面に落ちては
たくさんの足音に踏みつけられ
悲鳴にもなれず
冷たい風にたやすく飛ばされる
ここで
ここで腐りたくはな ....
ある日の繊細さが
風鈴の音の揺らぎで夏を作り出したように
きっかけという名を
古ぼけた電話帳で探したときに
故郷につながる道の霧が晴れていった
生まれてきたという引き金は
生きてきたと ....