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僕らが歩き出す衝動は
希望なのかもしれない
その過程でいくつかの
意味のようなものを口に含むけれど
次々と廃棄しなければならない
進めば進むほど薄くなるものを感じながら
やがて一番 ....
君が積木など買ってくるものだから
僕らは積木遊びをするしかなかった

家をつくって
壊し
城をつくって
壊し
他につくるものなど知らない僕らは
やがて一つ一つを並べ
街をつくり始 ....
(あ)


っという間もなく
それはもう

ではなかった

語られることのないおとぎ話は
ただ
さらさら
さらさら
と音めいていて

僕の両手はいつも
掴まえることが ....
今日は見えないゴミの日だ
見えないゴミの収集車で
見えないおじさんたちが持っていく

見えないゴミのステーションで
隣の岡田さんに会ったけど
見えないので何を捨てているのかわからない
も ....
「ふ」を付けただけで
不幸せになるのなら
最初から幸せなんていらない

「む」を付けただけで
秩序を失ってしまうような世界は
多分まぼろし

「み」を付けただけで
来るのだろうか ....
濡れズボンが風にそよいでいる
明日ごろまで生きていれば
多分それを穿くわたし
ねえ
あそこに流れていくものを
いつから雲だと知ったの
普通の椅子だったのに
ある日、突然
わたしは人になった

初めて目でものを見た
初めて呼吸というものをした
初めて手でものを掴んで
初めて足で歩いたりもした

椅子に座らなければ ....
バス停で
ネクタイをしていないことに気がついた
社会人としてあるまじき失敗
かといって家までネクタイを取りに帰る時間も無い
ネクタイに代わるものを探していると

あった
ベルトだ
 ....
天ぷらを揚げているうちに
この世にいるのがわたし一人きりになった
キッチン
みんないなくなってしまった

父も
母も
あなたも
娘も
隣の中村さんも
隣の隣の西野さんも
裏の ....
私はもう涙しません
何故なら、そう決めたからです
だからもう涙しないのです

地球温暖化が進んでいるといわれている昨今
これからの降雨量も心配でしょう?
だから貴重な水資源を失いたくないの ....
夏痩せしたみたい
はり金が差し出す腕は確かに細くて
どこまでが腕でどこからが腕なのか
わからないままに、痩せたね、とさすると
そこはこめかみよ
拗ねたふりをする

食卓には温めたロー ....
街中ですっ転んだ
視界にあるのは人の脚

何事も無かったかのように通り過ぎる脚
立ち止まってこちらに視線を投げかけている脚

スーツの脚
ジーパンの脚
スカートの脚
ルーズソック ....
いるさんのたもつさんおすすめリスト(12)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
すいか- たもつ自由詩20*05-8-21
朝のこない団地- たもつ自由詩2304-1-6
「あいうえお」(「五十一のデッサン」より)- たもつ自由詩11*03-12-24
見えない- たもつ自由詩803-11-2
抱きしめる- たもつ自由詩803-10-27
明日ごろまで- たもつ自由詩903-10-14
普通の椅子- たもつ自由詩903-10-3
人生劇場- たもつ自由詩403-9-30
天ぷら- たもつ自由詩1403-9-17
炒めた玉ねぎは涙の味がするのだ- たもつ自由詩403-8-18
週末の過ごし方- たもつ自由詩903-5-14
人の脚- たもつ自由詩2103-4-2

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