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どこまで漕いで行こうか
こんなにも暗い夜だ
幽かに揺れている水平を
描いているのはいつの波紋か
この舵だけが覚えていることだ
銀の月が爛々と眩い
溶けているのだな、おまえ
うつくしく ....
雨と雨との距離を測りかねて
戸惑いに揺れる傘は
五月の鋭敏にやられた心です
ビル街はところにより墓地のよう
予報どおりに雨は止みました
枯れかけた花束の空ですけれど
新緑が瑞々しいですね
....
おれが居たんは楽園とかいう果樹園やが
アホウな鳥が啄んだあげく
雲ん上で糞ひり出したもんだから
おれは泥ん中に落ちちまってよ
隣で生ってたあいつらあ
灼然な御神木だとか
世界一臭え花だとか ....