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◇小魚
雨の後は
小川の土手が増水し
小魚たちの遊戯場になっている
水圧に押されて
寝てしまった青草を
小魚がしきりにつついて
運び去ろうとする
一本の草とて
そうはさせ ....
野の兎
降る雪ものともせずに
跳ぶ
野兎にとって
視界のきく
晴れわたった銀世界は
好ましい環境とは言えない
狐や鷲、鼬といった
天敵の眼に自分の姿を曝してしまう ....
山肌が幅広く剥落して
日に晒されてゐる
真昼時は
まだいいとして
日が傾いて
夕日の色が
濃くなるにつれて
幅広の滝が
血を流し ....
燃え拡がる炎の
最初の一点が
マッチにあるとしたら
いのちの一点は
種子にあるだらうか
いや
それはいくら
伸び拡がつて
地球を埋めようとも
炎に包まれれば
消滅してしまふ ....
―冬が来る前に一同集って
旧交をあたためようぜ―
Zからこんな招待状が舞い込んで
まあ、行ってみるか くらいの気持ちで
出かけていった
Zは中学時代の番長で
苛めっ子だった
俺はいつ ....
そおっと生きるさんの杉菜 晃さんおすすめリスト
(5)
タイトル
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日付
波打つ草原
-
杉菜 晃
自由詩
11*
12-3-15
野兎
-
杉菜 晃
自由詩
8*
12-2-21
赤い山肌
-
杉菜 晃
自由詩
13*
06-11-8
いのちの種子
-
杉菜 晃
自由詩
4*
06-11-8
太陽が喋った
-
杉菜 晃
自由詩
9*
06-11-5
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