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日没にはまだ少し早い
真昼の太陽で暖まった道は
この足どりを重たくする

ふうと
ため息に似て
諦めともつかない
息を吐きかけたとき
風が首のあたりを
掠めていく

この道の
 ....
肌の全部が
湿った薄い膜で被われて
少しの息苦しさで
満ちている午後

畳の跡がついてしまうかしら
そう思いながらも
まるで猫の昼寝の如く
時折どこからか吹いてくる風で
意識を保って ....
雨と雨の間に
かおを出した青空に
並んで一緒に伸びをする
夏草はいつのまに
私を追いこして
掲げた手さえ届かない

ぐうんとジャンプで
きみ(夏草)にタッチ
ぐうんと伸びして
きみ(夏草)は空にタッチ ....
静けさに
包まれて夜は
雨はとどまっても
星はみえない梅雨の空

肌の湿りは
空が落とした夏の皮膜
それとも重ねた体温
外灯が滲んで見える

青く蒼々と
今を映すその目に
私の ....
地面に伸びた影を
ただひたすらに
追いかける
僕らはあの日
自由だった

悪戯な
きみの笑い声が
背中をくすぐって
僕のなかにあったのは
「現在」という時間だけ
確かにあの時 ....
*翔る*

頭上の
ヘリコプターに向けて
大きく両腕を振る
「おーい」って叫んだ
何度も叫んだ
声だけが
翔けていく



*風*

自転車の
ペダルを漕ぐのも
間に合 ....
雨を待つ君

明日を待つ私

並んで
風に揺れる午後
丸みを帯びた光は
瞼を下ろすたび
その裏に
微かな影を描く

碧さを含んだ風が
誘いかけても
膝を抱えたままの両腕を
微動だにしないで


 閉じたままでは
 何も見えない
 ....
点滅を繰り返す信号を
いくつ、くくれば
朝を迎えられるか試す夜

踊る、踊る
ステップを踏むのは
この足じゃなく
打ちつける雨

ゆらゆら揺れる
心ごと体ごと
壊してゆくリズム
 ....
雨の

始めの

ひと粒

ふた粒


私だけに
与えられた
もののように
この頬を濡らす

あなたの指先に
近い温度で
あなたにも

嬉しい気持ちを

おすそわけ
つまさき立ちで

小鳥を真似て

高い空に知らしめす

両手を広げ

澄んだ少年の瞳で
囀るひばりに誘われて
五月の原っぱ

やわらかな緑が
裸の足にくすぐったくて
昨日はふり向きもしない
ぺんぺん草がかわいらしい

青い空に
浮かんだ雲を
目で追いかけて
眩しい形 ....
眠れない夜
眠らない夜
想いの行方は
彼方

銀の先は
星を射す

いくつの言葉を
集めても
満たなくて

繋げた言葉は
形を描けず
流れる星になる

めぐる
めぐる ....
まだ、透明でありたい
と願う
それでも底は見えない
私にも

小さな器に
海を夢見る私は
包まれているのか
包んでいるのか

穏やかな声
温かな手
優しい目

 その名を叫べずに

二重にも三重にも
 ....
久しぶりに良く晴れた朝
緩やかなカーブを描く坂道をゆく

気がつけば
坂の中腹あたりだろうか

どれくらい来たのだろう
振り返った後に
始まりはもう見えない
けれど確かな軌跡

 ....
色彩々の
螺旋を描いて
くちびるを震わす風に
ほころぶ花びら
さえずる鳥は枝高く

春のうららに
「なべて世は事もなし」


※「なべて世は事もなし」の部分
上田敏の訳詩を引用し ....
君の固く閉ざした唇が
すこし緩んだから
僕の眉間も緩んだ

緩んだ口元から
笑みがこぼれたから
僕の目尻も下がった

こぼれた笑みが
そこら中に溢れ始め
眩しさに笑った


 ....
仏さまが
座っておられるのかと思っていましたら

なんともかわいらしい顔をした
花の精でした
北の郷にも
春は来て
紅やら白やら
梅が咲きました

梅の香とは
どんなものかと
高くもない鼻を
差し出してみれば
黄色に染まった鼻を見て
笑う君
ほころぶ梅に
負けず劣らず
頬そめ笑み咲き誇る


 ....
あの手紙を
風に託したのは
去年の秋のこと

あのとき流した
涙の理由
忘れたふりして
送った月日の重たさも
体の一部にしたけれど
それも性分なんだと
開き直れば
今、吹く風の行 ....
手をのばせば
やわらかい陽射しに
触れるよな

小川のせせらぎ
口笛さそう



‥足下にも

小指の先ほどの
ちいさなちいさな
あおい春
春に
桜花ほころぶように
夏に
青葉の目映いように

 聞こえる

声なき声に
心はおどる

 あなたにそっと
 触れたくて



秋の
時雨に濡れるように
冬に
 ....
 すこしずつ
 色を足し
 
 気づかれないよう
 形をかえて

 満月を
 あとふたつ数えたら
 「春」になります


北風の止んだ空に
雲の声がした
あるときは
強く美しい旋律を奏でる
それはまるでピアノの線

あるときは
掴むには細く守るには脆い
それはまるで蜘蛛の糸

喜びも
哀しみも
銀色に光るひとすじの涙
なっちゃんだって
辛いこと、悲しいことあると思うよ
みんなが寝静まった頃
こっそり泣いてるのかもしれないな

それでも朝には
こんなに笑顔


自分も頑張ろうと思う
今朝書き終えたばかりの
手紙を紙飛行機にして
あなたへと向かう
風を探している

雲ひとつない晴天の空は
太陽の傾きが眩しすぎて
方向を示すものが
見あたらない

そこへ向かう風は ....
ガラスの窓に近づける
湯上り 頬が 体が
滴の残る 洗い髪が
外気をひろい
火照ったのを
冷ましてゆく

くもったガラスに
呼べない名 を記して

人差し指は
その名を容易く
 ....
おもいおもいの

願いを

高く



初春の空は

あわく波たつ
その音を逃すまいと
耳を澄ます


夜の扉が
ひらくとき
凛となる
かすかな音色を
たりぽん(大理 奔)さんのLEOさんおすすめリスト(77)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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少年時代- LEO自由詩19*06-6-16
待ち合わせ- LEO携帯写真+ ...18*06-6-15
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口笛- LEO携帯写真+ ...10*06-5-6
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月を喰らう夜- LEO自由詩8*06-1-8
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