{引用=縄梯子少女はおりるどこまでも夢の終わりへ釦は落ちて
こもん}
stay to the end of June目の前に降りしきる雨数え終えるまで ....
もう恋はしないと決めた哀しさを一人のものとして綴じる寂しさ
{ルビ夕星=ゆうずつ}を見ない日続く梅雨のなか届かぬ{ルビ手紙=ふみ}とそのあてのなさ
ジャズピアノ似合う私でないけれど ....
明日の朝ウキウキな夏希望者はここにズバッと並んでください
月の砂漠のベンチにも誰かが座った体温がある
明るい雨が降る砂漠一輪の誰かの薔薇になりたかった
ダイヤルが周波数を捕まえて指に伝わるピアノ・ソナタ
近くまで来たからちょっと寄ってみたア ....
亡くなったひとを悪くは云うなというお子さまランチ食べ飽きている
父さんは私のこして行ったじゃない一人で先に行ったじゃない
生者との人付き合いができなくて切符ください百年後への
....
獰猛な二頭の虹が空に吼えすかさず雲を呼んだ青空
公務員が供述的に詩を書くと頭蓋が赤光せざるを得ない
陰茎をラーメンに漬けて書いた詩をラーメン好きが読むはずはない
Tehu君の意識高い系ツイートを ....
空が知るアスファルトも知る自らもだけど足りないそれはパンです
遠い日もいまも変わらぬリボン無きみすぼらしさよこの人生の
いつだって観ている隣の人生の味は甘いかどんな甘さか
....
デパートの地下に積まれた状態で白い光があたるからあげ
おじさんががっつりマウントポジションでつくしが生えてくるのをみてる
まよなかに鍵のかからない子供部屋でできる遊びを知ってい ....
わたパチが弾けるみたいに歯が抜けていった夢でも見てるんでしょう
ポエトリィ。それは真夏の横恋慕。彼は凄腕歯科技工技師
感情に色が見えるの。おこるは青。わらうも青。これは心の ....
塩水をときおり吐いてみたりする夜に閉じてる眼は二枚貝
塩辛いこの世を生きて行く{ルビ眼=まなこ}せめてゴーグル装着させて
全力で見てくる犬の眼ぢからはやさしく射抜くチョコレート製
目 ....
きみが生きているのがつらいふとももから鋏を入れてはだかにならなきゃ
眠りすぎて朝が来ないの夕方が腫れているから飛ばない鳥が
脳みそがからっぽですって警告に吐きそう誰かの手を握り続けたい死ぬ ....
今はまださようなれない何故かって春が来るから君が来るから
ひかりのなかで神さまは消えた なにもかも消えて春になった
少年は待っている日々を壊すような救いの明日を君との出会いを
石壁の家の裏手に枯れた葱ほんの四方に人は生き抜く
枯れていく
ご飯を食べる
枯れていく
仕事をする
枯れていく
着飾る
枯れていく
歌を歌う
枯れていく
枯れていく
枯れていく
枯れていく
陽は明るい
枯れていく
春風 ....
綺麗事を言ってくれ
この雪の外にも街があると
綺麗事を言ってくれ
この凍てつきは
長くは続かないのだと
綺麗事を言ってくれ
お互いさえ見えなくなる
吹雪
口を閉ざす我々は
い ....
なまず なます なまず なめす
なまず なかす なまず ながす
なまず なまみ なまず なかす
なまず なめす なまず なおす
なまず なくす なまえ なくす
なまず なけず なまず なさず ....
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