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住む場所の変わりて水は甘くなりわれ懐かしむ塩素の匂い


きょうからは花野綴じられ立冬の訪れしこと足から沁みる


旅立った秋を追うことゆるされずこの世の生の切なさ想う


みあげれ ....
「なんで時が止まったような食べ方を」「だってかき氷だもん冷たい」

蜩の真昼間に鳴く大社ちいさなちいさなもみじわくらば

利根川の岸を洗うばかりにて我を呑み込むこともせぬ波

立秋の陽が背 ....
{ルビ夕星=ゆうずつ}の夕より深い夕が来て十一月の宙の産声


箱舟の群れが港を離れゆく未明という名の{ルビ時間=とき}の幕間


金と銀そしてこちらは銅の夢おさない日日のトラウマが問う
 ....
僕たちの生活を越えて軽やかに言葉が飛んでいくのを見ていた


宝石のような言葉ひろい集め短歌という名の首飾りにする


聞いたことないような言葉ふと呟くあの人にずっと憧れている
「僕だけのものだ」って言葉思う度虚しくなるので君にもあげる

僕たちは言葉の種を温めてこの寒い季節乗り越えていく

絵に描いたみたいな空を飛んでいく飛行機に乗る人が見る空

手をつなぎ ....
受話器のおく騒ぐテレビの寂しさを言えずに私夜を越えゆく 夕闇に溶けてゆくまでほおずきは小さな庭を灯すままごと

窓際にほおずき掲げ猫を待つおまえはどこに行ったのだろう

ぴりぴりと外を破れば顔を出すほおずきの内はト或る秘め事

昨日より幸せにな ....
なんとなく中野で降りるネクタイを待ち構えてるラーメンの罠


水色のネクタイ水に浸してる 正しい水色を探してる
三銃士 スマホとお鍋と猫さんでいい この部屋あたしだけが要らない

夜に泣く からだ丸ごと抱いてくれ 一人寝の胸 マントルまで堕ち

高速のサービスエリアの木のベンチ「冷たいな」  ....
あなたじゃなく、君と呼んでもよいですか 女装男子のトシさんの真似

あたしより綺麗な「ヤロウ」をゆるさずに なかよしになろ 「コツ」教えてね

真似しても勝てないげんじつ目をそらし 右 ....
お茶の間の畳 私の靴下を波の形で受けとめている


まだかたいタピオカパールを見おろして「雪1グラムぐらいの大きさ!」


もう眠い どうでもいい って宇宙船乗ってもいってそうな口ぐせ ....
誰かとした思い出より抱きとめたときにキスしたお前の髪なんだ

汗が染みる汗が染みるお前のTシャツから俺の胸に痛い

もしこのまま抱きしめたままで暮らせたなら消え去る前に結婚しよう

意外と ....
想うのは初冬のこども暗くとも帰れずにいる駅のベンチに


秋服のままで真冬を越えた子がうつむき見てる花そして花


星が無いわけではなくて街赤く黄色く白く今日は見えない


{ルビ初 ....
潮風に抱擁されてポチはいま天に召されてゆきました


小母さんの嘆きがたとえ届いても返せぬポチの無念の眠り


ほんとうに一瞬のことでありました轢かれ引き摺られて五メートル


小母 ....
休肝日増やしたくても増やせない酒の魔力に翻弄される

秋雨が肌寒い風連れてくる夏の光が思い出せない

通勤時同じ女性と良く目が合う昔何処かで逢っているだろう

朝早く鳥の囀り聞こえくる目覚 ....
{引用=縄梯子少女はおりるどこまでも夢の終わりへ釦は落ちて
                 こもん}



stay to the end of June目の前に降りしきる雨数え終えるまで ....
もう恋はしないと決めた哀しさを一人のものとして綴じる寂しさ


{ルビ夕星=ゆうずつ}を見ない日続く梅雨のなか届かぬ{ルビ手紙=ふみ}とそのあてのなさ


ジャズピアノ似合う私でないけれど ....
明日の朝ウキウキな夏希望者はここにズバッと並んでください 月の砂漠のベンチにも誰かが座った体温がある

明るい雨が降る砂漠一輪の誰かの薔薇になりたかった

ダイヤルが周波数を捕まえて指に伝わるピアノ・ソナタ

近くまで来たからちょっと寄ってみたア ....
亡くなったひとを悪くは云うなというお子さまランチ食べ飽きている


父さんは私のこして行ったじゃない一人で先に行ったじゃない


生者との人付き合いができなくて切符ください百年後への

 ....
獰猛な二頭の虹が空に吼えすかさず雲を呼んだ青空
公務員が供述的に詩を書くと頭蓋が赤光せざるを得ない
陰茎をラーメンに漬けて書いた詩をラーメン好きが読むはずはない
Tehu君の意識高い系ツイートを ....
空が知るアスファルトも知る自らもだけど足りないそれはパンです


遠い日もいまも変わらぬリボン無きみすぼらしさよこの人生の


いつだって観ている隣の人生の味は甘いかどんな甘さか


 ....
デパートの地下に積まれた状態で白い光があたるからあげ


おじさんががっつりマウントポジションでつくしが生えてくるのをみてる


まよなかに鍵のかからない子供部屋でできる遊びを知ってい ....
わたパチが弾けるみたいに歯が抜けていった夢でも見てるんでしょう



ポエトリィ。それは真夏の横恋慕。彼は凄腕歯科技工技師



感情に色が見えるの。おこるは青。わらうも青。これは心の ....
塩水をときおり吐いてみたりする夜に閉じてる眼は二枚貝

塩辛いこの世を生きて行く{ルビ眼=まなこ}せめてゴーグル装着させて

全力で見てくる犬の眼ぢからはやさしく射抜くチョコレート製

目 ....
きみが生きているのがつらいふとももから鋏を入れてはだかにならなきゃ

眠りすぎて朝が来ないの夕方が腫れているから飛ばない鳥が

脳みそがからっぽですって警告に吐きそう誰かの手を握り続けたい死ぬ ....
今はまださようなれない何故かって春が来るから君が来るから


ひかりのなかで神さまは消えた なにもかも消えて春になった


少年は待っている日々を壊すような救いの明日を君との出会いを
石壁の家の裏手に枯れた葱ほんの四方に人は生き抜く
沼谷香澄さんの短歌おすすめリスト(28)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「立冬二〇一七」_四首- もっぷ短歌817-11-13
立秋- 白糸雅樹短歌117-11-11
「風の止まり木」_五首- もっぷ短歌517-11-10
言歌- 水宮うみ短歌3*17-11-9
君にもあげる- 水宮うみ短歌1*17-10-28
受話器のおく騒ぐテレビの寂しさを言えずに私夜を越えゆく- 颯太@短歌1*17-10-21
ほおずきざんまい- そらの珊 ...短歌5*17-10-12
なんとなく- 水城歩短歌217-10-4
- 秋葉竹短歌217-9-28
あなたじゃなく、君と呼んでもよいですか- 秋葉竹短歌217-9-26
ロケット・パーツ- さわ田マ ...短歌417-9-12
恋×(モニュメント)- 黒田康之短歌317-8-27
「サボテン」_七首- もっぷ短歌317-8-2
「金平糖」_一〇首- もっぷ短歌217-7-15
目覚まし時計- 夏川ゆう短歌117-7-4
_stay_to_the_end_of_June- 本木はじ ...短歌517-7-3
かおるのおと_「あてのなさ故」_七首- もっぷ短歌317-6-29
明朝- 水城歩短歌117-6-2
風と旅する- そらの珊 ...短歌617-5-17
「0513」_五首- もっぷ短歌317-5-13
短歌書いたンゴ- 山犬切短歌117-5-12
「リボン」_一〇首- もっぷ短歌217-3-28
ゴキブリホイホイみたいなかたちの- さわ田マ ...短歌417-3-4
重厚な世界を軽薄にうたえ- ピッピ短歌617-3-2
まな子- そらの珊 ...短歌7*17-2-17
S- 初谷むい短歌217-2-16
さようなれない- 水宮うみ短歌2*17-1-4
石壁の家の裏手に枯れた葱ほんの四方に人は生き抜く- フユナ短歌616-9-7

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