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命がけで海の深みに潜り
古の眠れる宝を手に入れた男の話
錆びついた鍵を抉じ開けた
宝箱の中には
見覚えのある割れた手鏡ひとつ

結果より過程
得るよりも追求
流離うなら古代ギリシア
 ....
おり紙を折った
なにを折ってもうまくは行かず
折り目と皺は増えるばかり
可燃ごみへ向かう手前
あと 一度だけ
翼はあっても翔べない鶴か
スーッと墜ちる飛行機か

色褪せて邑になった濃紺 ....
穏やかに白く
少しだけ痩せた面持ちで
たなびく蒼い雲よりはるか
高くに在って潤むもの
この想い捉えて放さず
冬枯れた枝のすがる指先逃れ
軌跡すら残さずに
やわらかな光秘め沈黙の
あらゆ ....
思い出が傷跡に勝ることはない
喜びが悲しみに勝ることもない
その逆を高らかに歌いたいのか
荒れ狂う波を逃れて舞い上がる
喜びの 幸いの 愛の翼を
だが日々萎れて往く切り花のように
全ては古 ....
小学生のころ
大きな紙いっぱいに
緻密な迷路を書いた
細いところで二ミリくらい
太いところで五~六ミリくらいの
血管のような道が幾つにもわかれ
そのひとつがまた幾つにもわかれ
それらがま ....
雪は拭い去らない
覆い隠すだけ
日ごとに捲る
白紙のページ

忘却は灰ではなく
深みに沈むこと
どこか届かない
タイムカプセル

書き変えても
消去しても
記録を改ざんしても
 ....
伝えようとした
なんども 白い指先が

――風のすべり台
    すばやくくぐって

  冷やかさ 
    保てず

      触れるや否や
   潤みほどけ

数えきれな ....
水面から突き出し露わにされた
見えざる岩の 固く 鋭い突端
流れを切り裂いて
空間を満たしとどまることのない
               行進を
                ただ白く  ....
年に二度バラを買う
六月と十月 ほんの数本ずつ
ずっと深紅のバラだったが
ここ何度かピンクだったような気がする

バラほど美しい花はない
見つめているとそう思う
自分のためには決して選ば ....
音楽が辺りを小刻みに震わせる時
からだが先に踊り出す人
静かなうねり 心地よい慣性
グラスの中のブランデーのように
心は 甘く揺らめいて


音楽が辺りを小刻みに震わせる時
暗い片隅に ....
木々が襟を立てて拒む間
風は歌わない
先を案じてざわざわと
意味のないお喋りを始めるのは木
いつしか言葉も枯れ果てて
幻のように消えてしまう
すっかり裸になると
しなやかに 風は切られて ....
望月遊馬さんのただのみきやさんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
名無しの快楽- ただのみ ...自由詩12*18-5-16
ある不器用者のソネット- ただのみ ...自由詩14*18-1-24
大晦日の空に- ただのみ ...自由詩17*17-12-31
哀しい宝物- ただのみ ...自由詩7*17-12-27
迷路- ただのみ ...自由詩13*17-12-2
日々すこやか- ただのみ ...自由詩9*17-11-25
嘘の種- ただのみ ...自由詩14*17-11-15
流時紋- ただのみ ...自由詩18*17-11-4
十月の薔薇- ただのみ ...自由詩10*17-11-1
音楽が辺りを- ただのみ ...自由詩12*17-9-23
風の痛点- ただのみ ...自由詩18*17-9-6

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