すべてのおすすめ
シッカロールぶちまけたみたいな目覚め
水泡のような光が
カーテンの隙間でうずくまってる
殴り飛ばすみたいに引き開けると
強姦のような朝日が目の前で睨んでいる
君よ、空は明るい
....
性急な紺碧が
ときおり、夕立と入れ替わりながら
ニュープリント版のような
景色を塗り替えていく
おれたちはコカ・コーラ・ボトリングの
罪深き赤色に寄りかかりっきりで
ラジオのキャスター ....
僕らの切り損ねた爪は廊下の板の隙間から果てしのない奈落へと落ちて行った、僕たちはなすすべがなく、神経症的な音楽の中野先生のピアノに合わせて「帰れソレントへ」を各々のパートに分かれて歌うのが精一杯だ ....
昨夜の酷い雨が連れてきたボロボロの木の枝が、川の分岐に設えられた水門の脇でおざなりな寝床のように積み上げられている、そこで眠っているのは生まれたばかりの数匹の子猫の死体だった、明けたばかりの木曜は ....
古めかしい上着はもともとはそこそこに値の張るものだったらしいが、今ではあちこち擦り切れてしまって、ジョージ・A・ロメロ映画のエキストラが衣装のままで歩いているのかといった有様で、凍死しないでいるのが精 ....
狂った夏の中に君はいた
汗はとめどなく流れて
叫びは果てしなく溢れた
太陽は執拗なほどの
光と熱を地上に浴びせ続けて
あるものは犯罪者になり
あるものは自殺者になった
....
行方不明者の残した手紙は
どんな気持ちで読めばいいのかわからない
閉じ込めた引き出しは空っとぼけている
ソプラノのリコーダー、その割れた吹き口の残骸、観賞用のナイフみたいな役立たずの ....
雨の日の土は重たいけれど掘るには適している。三年前にホームセンターで購入したプランタースコップで、その日もわたしは裏庭に穴を掘っていた。大した穴ではない。人間の頭蓋骨がすべて埋まるぐらいの、小さな ....
歪んだ頭蓋骨は陳列され、天井のひと隅から滴る雨水は床に暗示的な不協和音を作り出す、お前の罪の名をその情景に添えよう、次に来た誰かが腐肉の臭いを飲み込まずに済むように…黒猫がひとつ、自分の毛並み ....
世界はいつだって
出来上がった何かをなぞっているだけだから
やつらの真似をするのはやめておけ
前に居た誰かと同じになってしまうから
お題目を鵜呑みにせず
ひとつひとつ自分で考えて
自分 ....
街の灯が消えるころに
俺たちは跳躍を繰り返した
皮を剥ぐような風が
駆け抜ける午前三時
記憶のなかのサウンドのハイハットが
氷の割れる音に聞こえるような気温だった
あたためて
それは ....
才能の定義とはなんであるか、なんていう細かいことは置いといて。でも簡単に言えば、「僕には才能があるんですよ」なんて宣伝しなくても誰かしらに受け止めてもらえる何かをそう呼ぶ、ということになるだろう。 ....
市の大手建築会社の、一大プロジェクトとして作られた街外れの巨大な新興住宅地は、建てられたもののろくに買い手がつかないまま数年が経過していた、そんな隙だらけの巨大な新築廃墟など、瞬く間にフラストレー ....
あてがわれてあてが外れてもごった返す人の波のなかで
奇をてらわず気を付けて精進なによりも大事社会のルール
自発性すら指示されるままにほのかに微かにちらつかせるだけで
お手本に沿って律義に ....
枯れたバラ園のそばで
鮮やかな過去に埋もれて
もう聴こえないヴァイオリン・ソナタの
朧げな旋律を追いかける
厳しく美しい冬
風は心の奥まで
凍らせようと目論んでいる
死んだ土をす ....
サウジアラビアの油田火災のニュースが流れる電化店のフロアーを
ローリング・ストーンズのシャツを着た若い女がナイフを持って歩いている
彼女の敵意は自分にだけ向いているようで
右腕は指先から肘の ....
殴り続けた傷口は紫色に膿んで
吐き捨てた唾には汚れた血が混じっていた
敵など居なかった
敵など居なかった、どこにも
おれはただひとりで挑んでいただけだった
アルコールランプのよう ....
ブックオフでうっかり見つけてしまったそのアルバムを購入したわけは
まさかあいつらがベスト盤を出すなんて、と困ったように笑ってた
懐かしい男のことを久しぶりに思い出したから
「こんなのパンクじ ....
漏電を思わせる低気圧の真夜中には生焼けの肉の臭いがする、一息に喉の奥に流し込んだハーパーのせいで身体はまるで蒸気オーブンのトレイの中でぶすぶすと少しずつ焦げ続けているみたいだ、ベルベッド・アンダー ....
いつからかどこかからずっと聞こえている小さな悲鳴は僕のものなのかもしれないしあるいはまるで関係のない誰かのものかもしれない、ポータブル・ラジオがたまたまどこかの国の電波を拾ってしまうみたいに僕 ....
アルフレッド・ヒッチコックの夕暮れのような空のなかで今日が竦み上がりながら死んでゆく、その悲鳴は、その悲鳴は…昨夜俺を悪夢から叩き出したその声とまるで同じで―なにを見ていたのか、なにを知っていたの ....
三二年前に閉鎖された農場の入口、丸太と有刺鉄線の簡素な門の前で、余所者の娘がぼんやりと空を見上げていた、マーゴ・ヘミングウェイみたいな髪型で、痩せぎすののっぽだった、ちょっと引くぐらいどぎつい ....
視界はぼんやりと霞んだままいつまで経ってもクリアにならなかった、水を浴びせても、指で拭ってみても―軽く叩いてみても。世界はなにか大事なことを誤魔化しながら慌てて暮れていこうと目論んでいるようだ ....
僕らは、揺れているだろう
冷めた血を滴らせながら
僕らは揺れているだろう
なにも見えない世界や
なにも聞こえない世界
そんな世界のことを
恐れ、そしてどこかで憧れもしながら
....
時に覆い隠されたギヤマンが灰の底の火種のような声で歌をうたっているころ、脱皮した蛇の皮のような感情でジェニーは横たわっていた、道端で調子のいい男から買ったドラッグはひどいシロモノでトリップというよ ....
熱帯夜、青褪めた路上で血を吐いた
のたうち回る放熱の過去
祭壇はニコチンと、それから
もう少しイルーガルな煙に煤けて
性急過ぎたエイトビート、カタルシスの
生真面目な断絶の残骸
摩天楼 ....
卓上時計の刻みは前時代的で芝居がかっていた、造り物のオウムはけたたましい声で鳴き、そこに生命が無いことを殊更に訴えた、もちろんそんなことはどうしようもないことだった、オウムにも、俺にも…梁のように ....
脳髄を満たし、頭蓋骨をなぞるように流れ落ちる観念的な血液は、ジェルのような生温い感触を塗りつけながら、といってもはやこの肉体にはどんな未練もないというように潔く落ちて行った、それはいつか精も根 ....
あなたがわたしにかなしい場面をなげつけるように
わたしは少数のともだちの手をとって
はるかなうつくしい景色につれてゆこう
靴底はピアノソナタの砂をふみ
風は弦楽四重奏のようにしずかに吹くだ ....
擬音的な焦燥が砂のように散乱したフローリングの暗い色のグラデーションを誰かの
ダイイング・メッセージのように読みながら疲弊し続けた今夜の遺言を日付が変わる前に
脱ぎ捨てた衣類には今日という名の ....
秋葉竹さんのホロウ・シカエルボクさんおすすめリスト
(71)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
君よ、空は明るい
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ホロウ・ ...
自由詩
3*
19-8-9
Stray_Cat_Blues
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ホロウ・ ...
自由詩
2*
19-8-1
僕らはいつも自分だけの譜面を探しているように
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ホロウ・ ...
自由詩
2*
19-7-19
饒舌なハレーションの朝
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ホロウ・ ...
自由詩
3*
19-6-20
不自然な迷子に関しての思惑について
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ホロウ・ ...
自由詩
4*
19-6-6
焼身自殺のニュースの記憶とテレビジョンの彼方の洗濯物の状態に ...
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
19-5-23
九分九厘、最終出口
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
19-5-3
I_Know_I`m_Losing_You
-
ホロウ・ ...
自由詩
5*
19-4-14
オルタネイト・ピッキングの幻想
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
19-3-8
歩きやすい道にはなにも落ちていないよ
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ホロウ・ ...
自由詩
9*
19-2-17
この夜はあの夜
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ホロウ・ ...
自由詩
3*
19-1-31
才能とは前例のない武器である
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ホロウ・ ...
散文(批評 ...
4*
19-1-24
さやかに星はきらめき
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ホロウ・ ...
自由詩
1*
19-1-15
清潔な皮に切れ目を入れて引き剥がしたらそいつは立派な肥溜だっ ...
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ホロウ・ ...
自由詩
1*
19-1-10
あなたの居なくなった世界に
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ホロウ・ ...
自由詩
5*
18-12-20
スラップスティック・メルヘン
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ホロウ・ ...
自由詩
4*
18-12-16
また会える?と彼女は聞いた
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ホロウ・ ...
自由詩
5*
18-12-14
マニック・ストリート・プリーチャーズ
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ホロウ・ ...
自由詩
6*
18-12-9
浅い落とし穴からは少しだけ世界が覗ける
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ホロウ・ ...
自由詩
5*
18-12-6
御免よ、僕には気づいてあげることが出来なかった
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ホロウ・ ...
自由詩
2*
18-11-26
混沌をまんべんなく敷き詰めた小さなベッドに(そして窓の外にや ...
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ホロウ・ ...
自由詩
4*
18-10-28
運命のまばたきのしかた
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ホロウ・ ...
自由詩
2*
18-10-21
いつかすべては使われない部屋に放り込まれるけれど
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ホロウ・ ...
自由詩
1*
18-10-13
僕らは揺れているだろう
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
18-9-27
ジェニーは夕暮れのあとで
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ホロウ・ ...
自由詩
2*
18-9-20
波紋の残像
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ホロウ・ ...
自由詩
2*
18-9-6
たぶんどちらでもいいことだけど
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ホロウ・ ...
自由詩
2*
18-9-2
鮮やかな流血のまぼろし
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
18-8-26
まだ、だれもみたことはない
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
18-8-21
からっぽの世界に小石を投げ込む音を椅子に腰を下ろして聞いてい ...
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ホロウ・ ...
自由詩
2*
18-8-13
1
2
3
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