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「何やら 嘘の匂いがするなあ」
なにか 一段と深い思い出の
あたしのよく知る 醜悪な思い出の一端によく似た
赤い女が 高く遠い 塔のてっぺんにいるらしい
その女の声は こんなにも遠く離 ....
足の柔肌はつまむ 砂の心地よさ
立っているのは ひとりじゃないのに
眺めている ただひとり
あたしは馳せる
思いの先に なにを見つめていた??
コツコツと貝住みは歩く 波間に
....
それは風のない 穏やかな間だった
宵や明けかも 滲んでいきそうな短なときに
例えば
「空にあるからこそ 星は星たり得るのか?」
彼らはそんな会話をしていた
あたしは空を探して 星を見 ....