何処まで 走りたいですか と 問いかけて
どこまでも と 応える

最初は 同じなのだけれども
頷く頬の角度から
冷たい影が 伸びているようで

ずっと 見つめていたら
風邪を ....
祖母の横顔を眺めて
かきもちを一つ頬張った。

今年もまた無事に誕生日を迎えることが出来て
もうすぐお迎えが来る。と足を擦り
時々小声でつぶやく祖母を思い出しながら
私は祖父の遺影に
感 ....
口をすぼめる
とても内気でおとなしいあなた
優しい人だ
誰のことも悪く言わない
辛さを耐え
コアラのような思い
お母さんの温かいおなか
地球を抱擁するような人
苛烈な意見を聞いているの ....
子供なんて親が元気なうちは連絡すらよこさないものだ

娘がいる
私の元を離れてもう四年が経とうとしている
その間の連絡は
一人暮らしの頃はそれでもマメだったと思う

今の彼と暮らし始めて ....
おだやかになるべくあたたかいきもちで
いきてゆけますように

そんなことを誰にでも発信し続けている
エゴのしずくをふりまいて

誰でもいいわけじゃないけど
誰かに言われてはっとするこ ....
わたしの中に 
ひとりの画家が住み着いて
わたしの心をアトリエにした
家賃も払わず居座ったその画家は
来る日も来る日もデッサンを重ねてばかり
わたしの胸中は
未完の作品であふれた
 
 ....
人数合わせで呼ばれたコンパだった
見計らうように薄着になる女の子たちの肌がまぶしかった
そのときだけのLINE交換
誰が注文したのか分からない烏賊のお刺身が手をつけられずに乾いていった

 ....
稀に見る真剣な眼差しに
早まる鼓動は
私のものなのか
あなたのそれか

区別がつかないほど
かつてない近い距離で
手に触れることなく
想いが交差するのを感じ

悦に入る既のところで ....
地上の夜がすぎさって
ぼくはずっと散歩してた
ように思う
すべては 夜の中

さびしいひと
無理でもげんきになって
また、体を出しにいく

夜の中で
あすになるまで待ってら ....
果物屋は空調がきいている
バナナの薫り
痛んだ苺のにおい

小さな路面電車
通りすぎる車窓のひとつに
あなたの暗い顔

今、どう暮らしているの
スーツを着ていたわ
仕事かしら
 ....
区役所の、トイレを借りてため息

その場しのぎで生きてきました
それが何か

誰もが今日という日を精一杯
手持ちの力で生きている
最善を尽くしている

”一億総活躍”なんて、ヤンキー ....
部屋には楽器
戸棚に食器
心に故郷
晴れ時々猫
一生の中の一日
   
異教徒みたいに迷い
信者のように眠る
湖のある街で
坂の多い街で
そして
思いがけない知らせ
一生の中の ....
せっかくの日曜なのに
私には描ける絵がない
私には筆がなく
私にはカンバスがない
私の街には森がなく
湖がなく
私の家のキッチンには
新鮮なオレンジも
燃えそうなリンゴも
清楚な百合 ....
人づきあいは苦手ゆえ
頭に猫をのせることにした
出会う人たちは皆
頭の上の猫に気を取られ
(毛並みをなで
 喉をなで
 さかんにじゃらし)
私のことは気にも留めない
そのすきに私は
 ....
私の目はどんどん見えなくなっている
ぼんやりと、ゆっくりと、確実に
どんどん見えなくなれば
みなの姿も あの人の顔も
どんな感じなのか 憶測で考えていくだろう
できるだけいい方向へと思う ....
風のように去って行った



悲しみを数値化することができたなら
きっとね、
表示しうる最大値で
あなたに見せたはずなんだ


痛みを与えることができたなら
きっとね、
あと少 ....
陽炎の中溶けて 掬われることない
雪の中溶けて どこの道も傳えない
雨の中滴っている ただ
わたしと云う流体

てんてんてん、の信号に
折り重なる人の影 声の風向き
その間左右へ ....
いままでで
いちばん
おいしかったものは何?と
質問した。

そうねぇ・・・

小さいころ
母とおばさんと
うみに行った
行きの電車の中で
おばさんがくれた
おにぎり

あ ....
 あ という間に時だけが経ってゆく
から、寝て起きるのに
生きるのが 駆けてゆく
思うことはたくさんあるのに
からだは痣跡だけをのこし
かさぶたあとはなかなか消え ず
甘ったるくし ....
井戸の底の月は孤独に光っています

街では若さを脅かす暑い夜が
続きます

金子みすずは
鰯のとむらいを
きれいに
うたいます

館山の女友達は
連絡が
とれなく
なりました ....
以前に営業で地方をまわっていた。
お昼に立ち食いそばでズルズルとやっていた。
あとから若い娘が一人。
食券を買いあつあつのうどんを受け取って食べようとした瞬間
彼女の昼食を床の上に落としてしま ....
ぷすぷすぷすぷすと
情緒のねんりょうが切れかかっていて
空を見上げたら
ライオンの むれ
きれぎれにはなればなれ

とげを自分で取ってしまいました、引っぺがしたところからおもいでが樹液 ....
筆先に
少しついた水を
ふりはらえば
雨もあがった

かならずそこに
たどりつける

ゆびがいたくても
ほほがしくしくしても

なんて濁った川
を体は流れている
発信しつづけ ....
【花時計】

ある一時 

植物のように生きることを夢想する。宮沢賢治は雨ニモ負ケズといったけれど、植物は雨に負け夏の暑さにも負け 
害虫にやられて レタスは高騰するのを見ながら。
 ....
讃岐どん兵衛さんのおすすめリスト(54)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
素手- 藤鈴呼自由詩1*17-2-22
歳をまたぐ- 梓ゆい自由詩417-2-16
おとなしい人- 黒髪自由詩8*17-1-31
涙のカタチと笑顔の色- 冬野つく ...自由詩217-1-29
しずく- 唐草フウ自由詩4*16-12-17
印象派- やまうち ...自由詩316-9-3
サープラス- DFW 自由詩6*16-6-27
接近- 坂本瞳子自由詩4*16-5-22
あけて- 唐草フウ自由詩14*16-4-28
青い商店街- 印あかり自由詩7+*16-4-10
不真面目な人- うめバア自由詩316-4-7
A_DAY_IN_THE_LIFE- やまうち ...自由詩515-12-18
日曜画家- やまうち ...自由詩5*15-3-19
猫かぶり- やまうち ...自由詩10*15-1-12
さよならの鎖- 唐草フウ自由詩16*14-4-24
愛が喜びも悲しみも分かち合うものだとしたら、あなたは卑怯だ- AquArium自由詩214-4-21
わたしという流体- 唐草フウ自由詩15*13-5-23
今まででいちばんおいしかったもの- うめバア自由詩612-4-26
ロンリー- 唐草フウ自由詩11*12-3-16
残酷な夏- 梅昆布茶自由詩3+11-8-20
ついてない娘- 梅昆布茶自由詩311-8-18
あたら- 唐草フウ自由詩11*10-3-31
ゆっくり歩こう- 唐草フウ自由詩8*09-5-7
花時計- るるりら自由詩15*05-9-20

Home 戻る 最新へ
1 2