すべてのおすすめ
飛ぶ鳥はとても軽いのだということを
わたしはときどき忘れる
飛ぶために鳥が捨て去ったものの重さを
わたしはときどき忘れる

鳥の骨は細く軽く
すきまだらけで脆いということを
150kg超 ....
本を読む人の眼は
例外なく真っ黒い色をしている
それはもちろん
眼が活字のインキを吸収してしまうからである
本を読みすぎて
白眼まで真っ黒になってしまった人が
こちらを向い ....
いつもの帰り道
ふと拾い上げた落ち葉一枚
何気なく火をつけてみた
火は少し燻ってすぐ消えた

その様子が切なくも滑稽で
急に笑いが込み上げてきた
木々にコダマする笑い声


ど ....
今日のデートで僕が言った「好きだよ」に
君は期待通りの反応はしてくれなかったけれど
今晩君が眠る頃一人でニヤニヤしてくれたなら
ベッドの中のそんな君はそれはそれで僕の作戦通りなんだ
何の明かりから順番に消していけば
少しのためらいもなく、眠れるのだろう
どんなに光の射す部屋に迷い込んでも
最後の明かりを消すのはあたしだ


肌寒いこたつの中で眼を閉じても
 ....
何でも消せる消しゴムがあったら
何を消しますか?
みんなに問いかけてみた

妹は“猫のひげ”と言った
理由はチクチクして痛いかららしい
僕にはなついてこないので解らないが
“痛いのな ....
ゴールに着いたあの人は、
今、何をしてるんだろうか。

何十年かけたのかな。
色々大変だっただろうけど。

おつかれさま。

そうそう。

閉めきったカーテンは、
開けないま ....
ぼくのもっとも尊敬する詩人は
F君である。
F君は現在ガソリンスタンドで働いている。
そこがどこであろうと
まるでそこがカリフォルニアであるかのように
真っ黒に日焼けして。

F君の詩を ....
硝子細工の
幾つかの重なりは
小さな風の溜まり場をくるくるとかき混ぜて扉を揺らし
丘に続く小道を夢見るのです

夏が降り
気まぐれな模様を織りなして
あのひとの指に留まった雨粒が私の
 ....
あの人は頭にツノがありました
ある日
頭にツノがあって大変ですね
と言うと
あなたはツノがなくて大変ですね
そう答えました
あれを初恋と呼んでいいものか
今でも戸惑います
ただ、あ ....
今夜は 
無性に 胸のあたりが苦しいので
闇の中
家の裏山に ドラえもんを探しに行く

おそらく
好物のどら焼きをえさに 
すずめを捕るような仕掛けで
竹篭を逆さにしておけばよい よう ....
ゴンザレス、生まれてこの方メキシコ人
今朝も早くからメキシコ風のシチューを
食べる
ゴンザレスを見守るゴンザレスの兄
生まれてこの方メキシコ人の兄
港の町では遠い海で漁をする季節
 ....
たこ焼き屋のまえで
たこ焼きが出来上がるのをじっと待っているジャリたれは
いつも実存のことばかりに頭を巡らせているので
たこ焼きくるくるするの難しい?
としつこく同じことを尋ねては
店のおば ....
に゛―
と猫が泣いた

尻尾を踏んでしまったのは俺が悪かったよ

でもそんな声で泣くなって

びっくりするだろ

ほら

そんなおびえなくていいから

さっきのはほんの不注意 ....
かなしみがとことこ
ひとりでにあるきだして

どこかとおい
うみにかえると
いいな


いとしさがふわふわ
かってにとんでいって

いつかどこかの
きみにとまれば
いいな ....
といっても、
ママは本当には
死んでいない

はじめはゆっくりと
そのうち急速に
関節が曲がり、膜が張った目だけをギロギロと
なんだか得たいの知れないものになった。
小さく小さくなって ....
食卓レモンのかなしみは
食卓ってなんだ?と
となりのワサビに聞かれたり
きいろの表面に こまかい凹凸
みどりのふたが 大きすぎても
レモンになろうと 
もがいているようで
かなし ....
そうですね

いってみる

そうですね そうですね
そう かもしれません
そう いう考え方もあるかもしれません
そう いうものの見方は
ほんとうは
かなしくは ないですか

 ....
「結婚しないの?山内さん」
とは セクハラなんやけども
小さい都市なのでまあ
お茶菓子とともに 語り合い
娘がおりますけど あんたら 話したらひきますやんかあ
アチラが立っても こちらは立た ....
そこにも 

ここにも

きみがいると仮想して

毎日 生活しているぼく

テレビだって 一緒に見てるんだ

ソファも端っこに座ったりして

ペッドはひとつで我慢してよ

 ....
両方欲しい
二兎や二鳥得たいし、及び 欲しい
二丁拳銃ほすい ばんばん!
両手に花束が欲しい
二つの手の平に乳房が欲しい
シーソーの両端が欲しい
生きている時に死も欲しい
ばん!
ししゃもはいいねぇ
そういって親方は
お弁当を頬張り
しわくちゃの目尻が
太陽でいっぱいになる
 猫、
 も、
 またいで行く吐瀉物にアーメン。
 ティッシュ配りの余りでデスマスクする
 僕は敬虔にひざまづく、足音。
 渋谷Chikaに嘔吐で乾杯。
 Chika、君の瞳に乾杯するカク ....
隣りでは君の咳が止まらずに
ウイルスが部屋中に降り積もって
負けじと僕も僕のウイルスを飛ばしながら
お互いのウイルスは僕らと同じように仲良くしてるのかなんて
そんなこと
ど ....
卵、みせかけのベニヤの殻をぺりっと突き抜けた
明るい中から暗い夜へうなだれぶち込められたどろりの光を
そのまばゆさの産物がひとつひとつ小さなゼリー状で次々と分裂し
粒が粉になり地球上に拡散しまた ....
六一介さんの自由詩おすすめリスト(25)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
軽さへのあこがれ- 佐々宝砂自由詩44+*08-3-18
書店で働くということ- 吉田ぐん ...自由詩73*07-4-25
お家へ帰ろう- 優飛自由詩3*06-12-17
太陽は昨日より早く沈んで、君はマフラーを巻き直してまた明日と ...- K+A自由詩6*06-12-17
ひびだらけの永遠- 茜井こと ...自由詩7*06-12-16
消しカス- 優飛自由詩13*06-12-15
隣に住んでいる、おじいさんが亡くなったそうです。- 狠志自由詩706-12-9
F君に捧ぐ- ZUZU自由詩1206-5-15
或る夏の理由_「風の通り道」- 藤丘 香 ...自由詩33*05-5-21
童話(初恋)- たもつ自由詩42*04-11-17
もしもボックス- 月音自由詩1204-9-26
- たもつ自由詩1304-9-26
連続する立ち位置- 捨て彦自由詩1204-9-22
しあわせなとき- 吉原 麻自由詩104-9-13
とことこ- 松本 涼自由詩10*04-9-8
変形したママのその後- 初代ドリ ...自由詩5*04-8-25
食卓レモン- 湾鶴自由詩19*04-6-6
ことわり- 月音自由詩1404-5-14
OL- 山内緋呂 ...自由詩37*04-4-6
カモン_マイルーム- 望月 ゆ ...自由詩4*04-4-3
りょうほう大好き!- 馬野ミキ自由詩12*04-3-5
ししゃも- 前方後円 ...自由詩2203-12-16
『渋谷Chika』- 川村 透自由詩5*03-10-16
ウイルスの夜- いとう自由詩16*03-10-14
にわとりの産んだ世界のコケコッコ鳴り渡る- nm6自由詩503-9-15

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