すべてのおすすめ
大好きな女と離島で暮らす
大嫌いな奴と仕事をする
愛情たっぷりの野菜を食べる
つまらないことでも悩むのだけれどもね
まあ確かにいいかなって
とても酷薄な人生のやり口だ
計画経済 ....
同心円をえがいて僕らはまわる
軌道上の夏はいつもただしく狂ってゆく
微調整のきかないままに歴史は確定してゆき
人生は大概は傾斜しているものなんだって気づく
僕らはいつも延着して船荷 ....
不思議の森を歩く
ぼくの世界は既視感でみたされ
ぼくの記憶は整理されてたたずむ
ぼくの未来は予感され
ぼくの狂気はひた隠しにされて
ぼくの愛は調整され
ぼくの調理器は壊れている ....
結びつけること
束縛であろうとちいさなゆびきりであろうと
いつもばらばらになろうとしているものを
とどめようとするきもちがすきなのだ
水引って結んであるでしょ
封印でもありたんなる飾 ....
ぼくたちは知ってゆく
ありのままではいられないのかもしれないと
人生でたったいちど編んでもらったマフラー
誰もほんとうのレストランを知らない
バイク乗りであまり街歩きもしなかったし
....
私の名はライザ143527055@a
もうしわけありませんがあなたを容認できません
ときどき小鳥が窓辺に遊びにきます
名前はないという小鳥です
私の名はライザ143527055@a
....
僕たちは
宇宙にうかぶちっちゃいぱいの
トッピングなんだろうか
僕たちは
寄せ木細工で設えられた社会という
調度の構成要素にすぎなくて
いつも忙しくて小さな不満に支配される王国の
....
ところどころ染みがあったり
生活のほつれを永遠に修復の終わらない遺跡のように身体に
こびりつけたまま時に非日常の夢を見る
晴れときどき詩人みたいな気がする日には
あえて蛙の被り物を棄てて芋 ....
休日のぎょうざ割引き75円
つい貧乏性で買ってしまった
詩にしがみついた死神と言われたくないが
売れないホステスに肩入れするみたいに
研修中の保険屋さんになった50過ぎの彼女がちょっと ....
詩よりも素敵な端正な言葉を
音律にのせて
たとえばジャニスは疎外をブルースにして
もうひとりのジャニスはこころの陰影をうたにする
ジムはロックの神になり
もうひとりのジムは瓶のなかの ....
世の中の気に入ったものすべてを集めることはできないが
ときおり巡り合う素敵な情景や言葉を僕の何処かにスケッチしておこう
ときにはロボットが生産ラインで溶接した鉄板でできたちいさな車で風 ....
インスタントラーメンと目玉焼きぐらいしかつくれなかったが
いつしか肉ジャガが美味しくつくれるようになってしまった
かぼちゃの煮物と筑前煮と筍の土佐煮にきんぴら
変化は世の常ではあるが妻と離別 ....
漆黒の海に救済の錨を深く沈めたまま
誰の叫びも届かない街と交信しあう星々を眺めている夜
詠み人知らずの歌が都市の残照を吸い込んで
無数に浮遊している昏い海面に海月となって漂う
東京湾を ....
最期のタバコ屋で最期の女に出会い
最期の言葉を交わして
いっしょに暮らそうかとも想う
いつも最期に出会いたくないので
のらりくらりいきている
挑戦状のないリングで闘争心のない犬と成り ....
人間はけっこう手間暇かけて生まれてくるものだ
赤子が生まれてくると人間関係は大きく変化する
たとえばあなたと僕がお母さんとお父さんに
父と母はおじいちゃんとおばあちゃんへと
ひとつ ....
ハックルベリーフィンの冒険譚を捜そう
君の風景といっしょに遊びたいんだもの
風の自転車で空を描こうよ
永久に休みなんて来ないんだから
勝手にやすんでしまえばいいんだ
食べる。寝る。愛 ....
捨てないかぎり夢の続きはついてくる
あきらめない限りことばの谺は響きつづける
僕の頭の中の世界図書館は閉鎖されたまま
精神の廃虚には孤独な回路が短絡を待っている
魂の階梯はかぎりなく地 ....
おもいでのまちをとおりすぎて
おもいでのまちにかえる
おもいではとうにうせてあきのそらがひろがる
なんだかかなしくてくちぶえをふいてみる
おもいでのいちばではなにをうっているのだろう
....
流民をへて流民にあう
きみは遠い昔の記憶の中の文学少女
すべての物語を読み切れないように
たとえばたった一人の歴史も解析できずに
やはり僕はでくのぼうにもなれない半端者
きみの洗礼を ....
いつのまにか夜だけがふけてゆくが
僕の朝はいつまでたっても来ない
時間の止まったままの時計をぼんやりと眺め
時系列のなかの無限の選択肢に思いを馳せる
ものごとを整理するには基準が必要だ ....