すべてのおすすめ
少年の勇気は無知と純のどちらだろ
まるで数万羽の鳥の群れが
クジラの骨でできたイカダにのって
星よりは遅く風よりは速く
目まぐるしく黒波を立てて旅にでる
教会の時計が ....
会社を出る
日時計のころも
ひとは夜になると
目が見えなくなるぐらい
こんなに働いていたのだろうか
太陽が動く
時計回りの影が浮く
太陽と地球の信頼関係
....
ギターを弾きながら
ぼくをあなたは外に誘った
可能性なんてなかったのに
あなたはギターを弾きながら
ぼくを見上げて微笑んでいた
たぶんディープロンググッバイ
ふ ....
大女優が余裕のリハーサルするような君をいとしいと思う
牛乳たすヨーグルトはヤクルトだったっけ
神経質な目をしたりスヌーピーみたいになったり
生きていることすべてがみんなをいい雰囲気に ....
あたりを探してしまう
記憶からはじまるここではない世界
懐かしがることも
未来を夢想することも
むなしくならないように
あの音楽を聞いている
恋や授業や催しに
....
公園で
夜のベンチで
おとこがきもちを冷ましている
仕事や人間やじぶんも含めたまわりや未来
おとこがきもちを冷ましている
夜のベンチで
公園で
何度みつめ ....
紅葉まえの木々からも虫の音が
鈴の音が
降ってくる
星の音が
大マゼラン星雲から降ってくる
もうひとりの自分よ
観測しておいてくれよ
俺に期待してくれよ
....
いつもの公園で待ってるから
ガラクタみたいな行進曲
ツギハギだらけの人生だ
くるまに轢かれてもラチられても
なんともならなくたって
なんとかなったって
悪意しかない ....
いのちやたましい
こころとかからだ
ニュートンもアインシュタインも
森敦もサルマーンルシュディーも
この宇宙の法則性や人生のからくりを
知りたくて知りたくてたまらなかった ....
大歓喜せよ
単なる歓喜ではまるで足りない
そうだ
パッパッパッパッ、パッパッパッパッ、パッパッパッパッ、パアッーパアッー、
大歓喜せよ
浅い息
あぶら汗
目を ....
きのう
セミはことしいつ鳴き止んだかを
思い出していた
わからなかった
鳴き出した日もわからない
とっくに無頓着に生きていたんだ
窓のすきから台風一過の昭和の空 ....
誰かを疲れさせて
その誰かに去られてしまう
おなじことの繰り返し
壁一枚むこうに見えてるじゃないか
壁を越えられないなら
上から見てればいいじゃないか
突き破っ ....
五十も近くなって
懺悔の意味がわかりはじめた
世の中は夢まぼろし
そこにとらわれていたら
真実と同居できない
夢まぼろしにとらわれてごめんなさい
真実と同居して ....
私はぐだぐだになって生きて
ぼこぼこになって死んでいけるほど
自由なのだ
傷つけ傷つき
特に正しくも
悪くもなく
いつかの準備のために人のなにかを
見過ごすこ ....
まん丸の
焼き菓子みたいな
今宵の月
雲に隠れてみたり
顔を出したり
なんだか不思議な
態度をとるよ
朝にはクラゲみたいに
薄うくそおっと光る
....
哀切は温かく
歓びは儚げで
人は生きてゆく
記憶のような
時の形をゆく
ラジカセが宝物だった
今だとスマホか
今の子達はラジオを録音とかするのだろうか
....
遠く純粋は健気で不器用でカッコ悪くて
温かなバイオリンの音
未来の悲劇も孕ながら
もっと未来には野に咲く花が揺れている
なんでだろう? 偉そうに……
長い石段を学生 ....
夜あるくにはこわい道だった
夜桜は昼よりも白くて
ふたりの歩幅はうそをついていた
お葬式のような桜のぼんぼり
好きだとはとても言いだせなかった
血を流したところを抱き締め ....
お墓のさくらはたぶん洗濯機
水色ぐるぐるさくらの洗剤
お墓はもとにもどる所だ
だけどもどれば脱け殻で
宇宙のモノサシだと単に点
永遠のふりでもしておこうか
ムダ ....
夜が明けるまえ車を出した
帰る道がわからなかった
なのにライトが道を照らしていた
タバコを求めるためだけに酒場にはいった
おととい加齢臭のおとこに7時間拘束された
む ....
たしかにこわいけれど
津波で死ぬために生まれたわけじゃない
津波から逃れるために生まれてきたわけでもない
死ぬために生まれたわけでもないし
死にたくないから生まれてきたわけでも ....
海や半島が見える
町が載っている
へばりついている
むこうの山に雪の名残
肉体は懐かしい光と影
セピアをカラーに
女のうでが胸をおさえる
化粧けもない悲しみだ ....
豆腐くらいの冷たさの風
味噌汁ほどの温かさのこころ
まっすぐなこの気持ち
浮かんで浮かんで消えて浮かんで
肩のちから
抜く
飛び降りた
それでもぐちゃ ....
ぼくはあのときに逝く
過去のあのときに
あなたが轢かれるそこに
ぼくはあなたを護りに逝く
あなたがいなくなる世界と
いまもあなたがいる世界は
あの日生じたパラレ ....
焦りや落胆や失望は
いろいろなことを教えてくれる
ぼくには祈りがあるのだ
澄みわたる世界があるのだ
それが有難い
親切されたり誉めてもらえば
だれでも感謝ぐらいでき ....
夜を歩いていると
町が優しく見えるようなことがある
いま抱えていることも忘れて
風や足音や
ひかりや匂いにこころを放つ
さらさら揺られながら
すべてを失いながら
....
行方不明の小学生3人が見つかった
そういうニュースのテロップが流れていた
冒険したかったのだという
公園で見つかったそうだ
騒ぎすぎだ、なんかへんだ、この違和感は
正 ....
名古屋が白く煙っていた
空に面したすべては雪を
素直なぐらい被っていた
冷たい車窓に手を当てる
ごろごろって手を当てる
我慢する温かさが欲しい
吐き出したら傷つくか ....
寺からオレンジいろの灯
今宵晴れたムーンライト
ひとりたそがれ繰り返す
こんなにも月があかるい
ちぎれ雲が水墨みたいだ
しあわせだ
冬枯れの森林公園
夜空 ....
街角にはロボット
ロボットのつぎは鹿
さいごにセンサーを外した俺たち
ブドウ畑が青白いひかりを浴びている
モーティブから落ちて怪我しようが
まるでかまわない
まだ春 ....
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