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僕はワンカップを片手に
車窓に体寄せていた

電車の外は雨らしく
ぱたぱたと打ち付ける雫が
声なき声の模様を描き僕を飾る

ざわめきの静寂に叫びを埋めて
引きずる体の亀裂を紐で縛って
 ....
物憂げな予感に満ちて
黄昏時に立ち止まってじっと
夕日を見ている人がいた
空が暗色に沈んでいく
目に丸い陽の跡が残って
月の横に暗色の太陽が浮かんだ

空に色を付けるのなら
赤しかない ....
懐かしい星を誰と指したか
老いた母に訊くと、うんうんと不明瞭に頷いている
分からないまま過ぎていく時間が過去をぼやかしていき
だんだんと星の色が落ちていく

ひとつ星を指した幼さを忘れてか
 ....
白島真さんの這 いずるさんおすすめリスト(3)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
車窓- 這 いず ...自由詩817-1-9
空は二十キロの渋滞- 這 いず ...自由詩516-11-8
星を指した日- 這 いず ...自由詩416-10-29

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