仏像はいつも
右の掌をやわらかな皿にして
何かをはかっている
左の掌を崩れない壁にして
邪念を払っている
日々の出来事に惑わされぬように
同じ姿勢で私も、坐る。
....
なぜ 悪夢ばかり
みるんだろう
社宅に10年いた
暗黒の時代
圧制された
会社の配列
同じ部屋
同じ間取り
真向かいに住む家族の
給料さえもわかってしまう
プ ....
星以外そこは闇だ
光以外そこは闇だ
感情はなにに
コントロールされてんだろう
思考よりも
背中を押してくれている祈りに
まだやりなおせる
こんなだから気づけたんだよ
星 ....
るるるるる
るるるるるるる
るるるるる
崩壊するる
保育園のオルガンは息があらい
足踏みがねばついている
牛乳をこぼした
園児は花とともに卒園して
入学する前に死んだ
夜のこ ....
「僕」
僕が僕である認定書を落としたのは
早春のこそばゆい若葉の中
僕が君でない証明書を探していたのは
初冬の血の気の失せた枯葉の下
「君」
地方都市のヤン ....
人生ばら色の花を
咲かせましょう
咳を一つしましょう
人の気持ちを感じましょう
ほとばしる愛は
絶えることなく溢れ出て
一緒に泣きましょう
一緒に笑いましょう
常に笑えるような ....
かいつぶり 片目瞑って 飛んで行け
そらにはヒカリ 地には蜘蛛 食われる獣 食わない死人
みんなみんな大きくなった 伸びた顎髭 剃ってみろ
胡瓜の佃煮食べてみる 甘酸っぱくて ....
三角の枠に入る人
四角の枠に入る人
円の枠に入る人
枠にとらわれない人
環境と時代が人の居場所を決める。
知らない世界を筋肉で歩く
脳内で足跡を記憶す
誕 ....
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