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人あまたゐてそのうちのただ一人のみ我なりと知りし日のこと
ものなべてこの涯無きを負ふゆゑに傾ぎて見ゆる青空の下
死の如き眠りと死とを分かちつつ薄く瞼のひらかるる朝
いつの日か人なべて去り果てしのち残らむ椅子の一脚の影
言葉という私に属さないもので構成されて今ここにいる
私という何かしらがある幻想を維持するために昼飯を食う
言葉という街の埃に似たものが降り積もりある日私になった
どのへんを爪で剥がせばいいのだろう 視界ではない世界が見たい
どこまでもここから遠い身体に比喩として手をさしのべている