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もし思惟が 
とこしえに水をたたえる
優しい一つの海であったなら
光輝く透明な波打ち際から
わたしの記憶のひとかけら
叫び声一息あげながら
思い切り投げうちたい

わたしの手を取りなが ....
驟雨が街を過ぎ
それから爽やかな風

陽の光が差し
窓の外から深く青い空

この大地で
たくさんの戦いがあって
たくさんの人が消えた
ああ 思い出したくても
決して思い出せない
 ....
無言のまま
田舎へ
無言のまま
夜の新幹線
無言のまま
神は
地へと失神する

もう
言葉はないのです
日々の中にも
秋津島の昔語りにも
それなのに
 ....
言葉が空を切るばかりだ
のどやかな空の下
芝生がさらさらと
白銀の歌 うたう
静かな公園で
確かに僕は
あなたの名を
呼んだのだが

言葉はなかった

あれは  ....
うたのように
長い夏が来た
暑い国際通りで
私は泥のように
ラーメンの汁を啜る

うたのように
軽やかな夏が来た
蘇鉄の葉が
鼓動する
果ても知らない夜だ

ジェーン・バーキン ....
もういいよ
帰ろうよ

私たちは
あまりにも それぞれが
理由を愛しすぎて
変わらないものを
予定調和の規則を
もうもたれないのだ

もういいよ
帰ろうよ

私が あまりに速 ....
澄ました正装のように
白い波は悠々とした

砂浜は遥か彼方まで
カーキに揺れた

私は独り
この海辺に座り
あわれ と ああ

間にある
汚れた虹のような
渋味のある断崖を
 ....
・・・波飛沫陸離する
バランコの寂れた海浜で・・・


海のように、
僕はあなたを崇めよう、
日光を飲み込む海のように。
空のように、
あなたを崇めよう、
隠された宇宙に包まれた ....
夏の花巻
駅を降りたち
しばらく歩くと
緑の草地の中に
北上川はあった

イギリス海岸に
たどり着いて
小高いところにある
一つのベンチに腰掛けたとき
思うこと考えることの相違が
 ....
月光よ
私の愛する半身よ
貴女はどこに

私はきっと見つけよう
闇の向こうで佇む
貴女を

静かな水面が
日の光に輝くように
河が海へと
滔々と流れ行くように
とこしえに尽き ....
鉄の嵐の翌日に
ガジュマルの若葉が
青黒い焦土から
そっと芽吹いた
たくさんの血が流れた
悲しい焦土から
おだやかに命を紡いだ

祈り
叫び
呼び
思い
気遣い
耐え
ある ....
彼女は 指を噛んだ
ががりり と 噛んだ
男は痛がった
彼女は哄笑した
グラスが弾けた
男は顔を赤くした

彼女は 指を噛んだ
ががりり と 噛んだ
彼女は歯を見せて笑った
冷たい ....
哀れな英雄は
金属質な黒い体を
ますます黒くして
冷たく硬くなってゆく

さっきまで
大きな夢の英雄は
馬にまたがり剣掲げ
青白の空背に睥睨する
そんな姿を見ていた
はずなのに
 ....
旅にあって
飲めない酒を飲んだ

目の前にひらける黒い雲
灰褐色の光
酩酊船

錨の切れたラテン帆の船
波頭
眩暈

眩暈。

いつしか、酔うのは私なのか
それとも船なの ....
化石した
遠い遠い
昼下がり
わたしは
人を離れ
故郷を離れ

海へ向かった

知らなかった
心さえ向けば
海とわたしとは
一本道なのだ

そんなことすら
知らないほど
 ....
人魚姫は逃げた

愚かな人の子狩人を
眩ますため
水浴みしていた
砂に埋もれそうな
砂漠に埋もれかけた
小さな小さな泉を
碧の湖に変えて
そうして2度とは
現れなかった

オア ....
とがり平らぐ 氷見の海

日差しの強い昼下がり
むしむしとした汗をかき
野鳥のようにふらふらと
人影まばらな町を歩いた

不格好な縦長の寺の玄関
静かに流れる湊川
烏の佇む赤い鳥居
 ....
青いオゾンを突き抜けた
光の束ね満ち満ちた
1月の夏に浸されながら

わたしだけの
エル・ドラド
さがしもとめて

2600mの高地は
車の排気ガスに満ち
アスファルトにこもる熱が ....
そらいろのくるま
にのって
あさがたの
やわらかな
ひのひかりのなか
ぼくたちはいこう

ぼんねっとにひかる
きのうのあめつぶが
さわやかな
くうきのなか
う ....
ひだかたけしさんのGiovanniさんおすすめリスト(49)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
忘れない―思惟の海にて- Giovanni自由詩4*19-10-20
赤壁の風- Giovanni自由詩4*19-8-21
言葉なき夜- Giovanni自由詩5*19-7-15
夢の中では- Giovanni自由詩3*19-7-15
うたのように- Giovanni自由詩419-6-16
むなしさ- Giovanni自由詩11*19-6-8
海を見た- Giovanni自由詩10*19-5-9
Te_adoro- Giovanni自由詩219-5-4
北上川- Giovanni自由詩12*19-2-12
月光- Giovanni自由詩4*18-12-4
鉄の嵐の翌日に- Giovanni自由詩5*18-11-18
悲喜劇- Giovanni自由詩4*18-11-7
哀れな英雄- Giovanni自由詩4*18-11-7
旅にあって- Giovanni自由詩4*18-10-21
記憶- Giovanni自由詩4*18-9-24
オアシスのほとりで- Giovanni自由詩4*18-9-24
氷見の海- Giovanni自由詩3*18-8-30
エル・ドラド- Giovanni自由詩3*18-8-1
そらいろのくるまにのって- Giovanni自由詩18*18-3-11

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