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私はとても小さいので
海を見れば
海でいっぱいになってしまう
私はとても小さいので
空を見れば
空でいっぱいになってしまう
私はとても小さいので
風を匂えば
風で ....
午前1時
上手く眠れずに
煙草を吸おうとして
小さな丸い換気口を開けると
コォー コォー
とガランとした舗道を
駆ける風の音がした
清らかで濃密な
午前1時の音だ
....
空が剥がれ落ちていた
無音を描きながら
時間を奏でながら
空たちはみな地に落ちて
染み込んで消えた
あっさりと自由に
せめて僕は
空 ....
冬空の始まりは
少し疲れた
白い横顔
鳥にも雲にも光にも
他人行儀なそぶりで
けれど其処には
秋の最後の雨と
昇ったいくらかの
私も居るのだろう
その頬はふいと
....