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3DKの家から
1トン車1杯分のゴミを運び出した

できるだけ静かに運ぼうとしたのに
荷台の上で何かが崩れ落ちる音がする

7年前の秋
そこで始まった生活が思い出せない
ゴミ袋に放り込 ....
ゆうべは、ほんとうに困ってしまいました

わたしがとぼとぼ流れ出して
それは我慢がききませんから
両の手に溜めてすすりました

 はあ、と吐く白い息にも
 わたしがいるようでしたが
  ....
幼さをかたちにしたら
転がりだした文字のうえで
楽しそうな僕がいました

わんわん泣きたい
微熱を放ちながらまるくなる

軽くにぎった手の、小指はひとりぼっち
溜息と指きりして

 ....
疑問符をつけてはいけません

押し付けてはいけません

まずい状況では
さらに状況が悪化することがあります

何かをねだるときに使うと
見透かされたときに危険です

正直、あまり使 ....
空が白けて
窓にしがみつき
指先で書いた文字も
ただの水滴

さくっと
逆立った地面から
突き出た衝動のような
脆い僕だから

結晶を解いても
蒸発してしまうだけだってね
わか ....
登校拒否をしようとしたのに
何年も前に卒業していたことを思い出した

しかたないので出社拒否をしようとしたら
数ヶ月前に退職していたことを思い出した

やけになって生きることを拒否しようと ....
ペンギンは夜に飛ぶ

黒い背中を空にむけ
今宵の星座をうつしたら

かわいい翼をぱたつかせ
一瞬の風をつかまえる

とんがり頭は羅針盤

短い足をきれいにそろえ
星間軌道を飛びま ....
   1

通りかかったカマキリに
僕以外の卵は食べられた
奇跡的なこの誕生を
誰が祝ってくれただろう

   2

ある日道路を這っていたら
目の前で仲間が鳥に食べられた
姿か ....
眩しいわけでもないのに目をあけていられない
そこかしこに散らかった僕が目障りなんだ

未来はまったく見えないのに過去はあたりまえに僕を睨んで
今にぶらさがっている僕は次につかむ手がかりを探して ....
キスのやり方なんて忘れてた

なのに君は僕の気持ちも聞かずに
その潤んだ瞳で見つめて
何の前置きもなく小さな唇を
その潤んだ瞳を閉じることなく
ためらいもせずに何度も

そういう僕も目 ....
薄くなってきたと言われないよう葉っぱを増やす

本気で光合成にチャレンジする

見つめられても赤くならない

暖かくなるまで耐える

3センチくらい伸びる

病気を治す

仲間 ....
「 」が欲しい

「 」がすべてだ

あぁ 僕には

「 」が足りない

もっともっと

「 」で埋め尽くされたい

でも

「 」って何だろう

しばらく考えて

 ....
体中の細胞がいっぺんにしゃべりだしたら
そんな素晴らしい詩はない

分裂を繰り返しながら受け継がれるのは僕だ
どこかで乾燥して剥がれ落ちるのも僕だ

みんなも感じているのだろうか
恐 ....
もう今年も終わろうとする日に
めずらしく大粒の雪が降るなんて

もう薄っすらと雪化粧をはじめてる

ぺたぺた点描画
世界を白く塗りつぶします

そう言えば今年も大変だったな

この ....
カーテンの折り目に隠れたら
誰も見つけてくれません

折り目は深く、その影は僕より濃いからです

ですから僕はカーテンに巻かれて
人型の布になりました

顔や手足を描けば、それは僕なの ....
一度降りたら乗り込めない通勤快速
今日も僕は力負けしてドアの外
入口付近の乗客が寂しげにたたずむ僕を見送ってくれる

  さようならみなさん
  僕は今日も迷宮を歩きます

そうなんです ....
人生の縮図を一枚の写真に托そうと
カメラを持ち出した午後

通い慣れた公園の道を黙々と歩いてゆく

木陰をなぞるようにしながら
景色に目を奪われることもなく 

いつしか長い上り坂の入 ....
空も飛べそうな気分なのに
なかなか自由は味わえない

いつまでたっても
君につながれたまま

見えない糸でくるくると

僕はただ
落とさないでと祈るばかり
君色に染まりたくて
カメレオンになったのに

とんだ予想違い

そこかしこの風景に同化して
君はちっとも見つけてくれない
僕はブーメランを期待して
君にくさいセリフを言ったのだけど

ちっとも返事が返ってこない

心配して見に行ったら

しまった
君はイチコロでまいっていたらしい
現実を求めながら夜を歩いた

そこかしこに散らばるそれに
触れてはみるものの

まるで伝わってこない

思考の淵をさまよって
一人 呆然として

目の前にあるコップが
つか ....
痛みが残したものに
少しずつ慣れて
平気と笑って
隠す胸の傷
指先でたどる
消せない色々

転がりながら
散り散りになる絆
行き場所を求め
彷徨い続ける僕ら
雑踏にまぎれて
ビ ....
父さんの手帳を見たら
僕のことが書いてあった

最初のページには、可愛い息子だと
少しめくると、やんちゃな息子だと
ぱらぱらめっくってみる

良くできた息子
にくたらしい息子
困った ....
やいライオン! お前の牙を抜いてやろう
するどい爪が残っていても
噛み砕く牙は無い
さぁ どうする!

ここはサバンナだ
乾いた空と乾いた大地に
ガゼルやらシマウマやらは群れている

 ....
君と僕を結ぶ距離を地図に書いて線を引いてはかってみたら
あまりに長くなって驚いてしまった

しかたがないので線の上に輪ゴムをのせて
びーん と引っ張って結んでからもとに戻すと少し縮まった

 ....
ふかーい海の底へ飛び込んだら
途中で深海魚に出会いました

「深海魚さん、どこへ行くの?」
「なーに、わたしは夢を叶えに行くんだよ」

そう言って深海魚は浮上していきました

「深海魚 ....
いまここに 書きかけの手紙があります
あと一言書き足せば
それは郵便やさんが届ける必要もなく
わたせることでしょう

「死ぬ」なんてことを
簡単に口にしちゃぁ いけない

こうやって命 ....
みだれた髪が顔をくすぐるから のびきった髪にくしを通す

こんな日は心もみだれて仕方ないので
そんな気持ちを宥めるように ゆっくりと ゆっくりと 何度もくしを通す

くしにからまった髪は ....
「ありがとう さようなら・・・」

そんなセリフは言えるのに

君は最後まであやまらなかった
「ねぇねぇ ムカデさん ムカデさん 
 足がいっぱいあるけれど次はどの足動かすの?」

「何だい君は! そんなことを聞かれたら 
 ずいぶんと歩きづらくなるじゃないか」

「だってムカデさ ....
月山一天さんのベンジャミンさんおすすめリスト(77)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
費やした時間の重さ- ベンジャ ...自由詩11*05-1-14
夏虫- ベンジャ ...自由詩3*05-1-13
僕は小指- ベンジャ ...自由詩3*05-1-12
「愛してる」の使い方- ベンジャ ...自由詩11*05-1-9
銀世界- ベンジャ ...自由詩8*05-1-8
拒否する- ベンジャ ...自由詩9*05-1-6
夜行性ペンギン- ベンジャ ...自由詩7*05-1-6
チョウになる- ベンジャ ...自由詩9*05-1-5
乱反射- ベンジャ ...自由詩5*05-1-4
禁じられた口づけ- ベンジャ ...自由詩13*05-1-2
ベンジャミンの今年の目標- ベンジャ ...自由詩12*05-1-1
「_」が足りない- ベンジャ ...自由詩7*04-12-30
細胞たち- ベンジャ ...自由詩8*04-12-30
この雪は積もりそうです- ベンジャ ...自由詩4*04-12-29
これは、かくれんぼではありません- ベンジャ ...自由詩5*04-12-28
迷宮- ベンジャ ...自由詩3*04-12-27
落日- ベンジャ ...自由詩6*04-12-26
カイト- ベンジャ ...自由詩3*04-12-26
カメレオン- ベンジャ ...自由詩4*04-12-24
ブーメラン- ベンジャ ...自由詩13*04-12-23
この手につかむ- ベンジャ ...自由詩8*04-12-21
僕らが忘れた何か- ベンジャ ...自由詩7*04-12-20
父さんの手帳- ベンジャ ...自由詩4*04-12-20
「本能」- ベンジャ ...自由詩3*04-12-18
君と僕を結ぶ距離- ベンジャ ...未詩・独白4*04-12-18
夢見る深海魚- ベンジャ ...自由詩7*04-12-15
書きかけの手紙- ベンジャ ...自由詩4*04-12-15
みだれ髪- ベンジャ ...自由詩3*04-12-13
あやまらない人- ベンジャ ...自由詩3*04-12-12
ムカデ問答- ベンジャ ...自由詩7*04-12-9

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