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やっと夜が訪れた
昼日中の肉の激痛修まって
静けさに　魂漂う　夜の深み

はっきりと
感じるのだ、自らの
奥底に未だ燃え盛る
生きる意志を魂を

やっと夜が訪れた
昼日中の肉の激痛　.... 俺は朝から何も食べていない、
ひたすら吐き気の塊だった

静けさに沈む
　何もない
静けさに沈む
　足場を欠く

俺の肉体と意識は解離したまま、
春の芳香をひたすら嗅いでいた
それ　.... 黄金の虫が
炎に包まれ
檻の中から
飛び立った
見学していた
子供達の間から
歓声が上がった

黄金の虫は
ドーム状の
天井近くまで
舞い上がり
ふらふら堪え揺れ
すっと力尽　.... 土佐の海辺の村で
毎日毎夜薄暗い電灯の
野外畳の上にでんと座り
鍋に茹でられた貝という貝
爪楊枝でほじくり出して
それぞれに違う味覚
食い喰らい喰らい食い
瞑黙ひたすらに
味わい味わい　.... 動かない川の水、
淡い陽光に照らされ
タールと銀の陰影混交、
濃密に静止し
対岸の雑木林、
そよとも揺れず
枝絡む円い隙間から、
白い空間　奥まり覗く

凝視されている気配
は
　.... 海が
　光の海が
　　広がる狭まる
　　　明るみ眩んで
　　　暗まり遠退き
　　揺らぎ揺らいで
　静まる感覚
奥まる意識


秘かな降臨
　気づきの一瞬
　　凝視の継続
　　　....

村乃枯草さんのひだかたけしさんおすすめリスト（6）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
佇む魂	- ひだかた ...	自由詩	7+*	17-4-13
グルーウ゛	- ひだかた ...	自由詩	4	17-3-19
黄金の虫	- ひだかた ...	自由詩	10	17-3-16
底の記憶	- ひだかた ...	自由詩	19*	16-12-19
原光景.2(改訂)	- ひだかた ...	自由詩	3	16-6-1
臨界(改訂)	- ひだかた ...	自由詩	2	16-5-31

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