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君の顔が懐かしくなる
静謐な冬の午後三時
僕は最寄りのコンビニで
アイスコーヒーを飲んでいる

誰も居ないイートインに
西陽が優しく射し込んで
無数の影が踊っている
自分の影もその内に ....
中村くんとは小学二年のクラス替えのときに出会った
中村くんは絵の天才だった
井の頭公園で学年写生大会があった時に描いた彼の孔雀の絵
僕はそれを観せてもらって圧倒された
画用紙から今にも跳び出し ....
ああ、窓ガラス越し
物凄い空の青が広がって
自分が何処に居るのか
わからなくなる
地球、いや宇宙
そうだ、此処は地球という
宇宙に浮かぶ場所なんだ
まぁるく回る星なんだ

それにして ....
天空を白雲が流れていく
非常な速度で陽を受けて

地上では彼岸花が鮮やかに
赤く揺れて咲いている

一輪、二輪、三輪と
用水路沿いに咲いている

人々は歩いていく
いつもと変わらず ....
西陽が射し込むイートインで
コーヒーを飲んでいるわたくしに
黄金に染まる街並みが
光溢れさせ迫って来る
その瞬間瞬間の美しさ
この星の大きな優しさに
包まれ私は法悦となる

地球の青と ....
女の子が木に登って
何かを夢中で取っている

何を取っているの?

思わず見上げて私がそう問い掛けると
女の子は秘密を見られた顔をして
突然姿を消してしまう

木の下には麦わら帽子が ....
ど どもる
ど も っ て し ま う 
うちゅうのまんなかで
まんまんなかで
底を測る そそそここををを
まんまんなかで
うちゅうのまんなかで
ど も っ て し ま う
ど どもる ....
逆さまになって
ぶっ倒れ
気付くと
天を仰いでいた


濃密な青
漆黒の宇宙空間に
そのまま接続していく
濃密な青

標高三千メートルのアイスバーン
アイゼンの爪先が食い込ん ....
内なる外が押し寄せて来る
外なる内が押し寄せて来る

誰もいない、繋がりはない 
白い空間奥まる深夜
圧迫され窒息する
深みへ奈落へ落ちてゆく
(揺れ震える肉の魂)
ぬらりと赤い舌に呑 ....
生牡蠣の緑は
内蔵のオー
真珠の淡いピンクは
皮膚のウー
冬の夜に吹き抜ける寒風は
頭蓋のアー

アー ウー オー
オー アー ウー
遠く遠い去る去り逃れる
憧れ懐かしい戦慄の
 ....
土佐の海辺の村で
毎日毎夜薄暗い電灯の
野外畳の上にでんと座り
鍋に茹でられた貝という貝
爪楊枝でほじくり出して
それぞれに違う味覚
食い喰らい喰らい食い
瞑黙ひたすらに
味わい味わい ....
この夜に目が覚め
この夜底に触れる
私にはもはや
親兄弟家族親族はなく
現世的無縁仏だ
円やかな現世孤児だ

そこでは
 私という存在が剥き出しで
そこでは
 私という存在が真っ裸 ....
眠りの
夢の
底割れ
目覚めるモノ
輝く尖塔を壊し
ジクザクに走る力線
煌めく城壁を創り
スイチョクに走る力線
開いた瞳から触手伸び
掴み取る掴み取る
掠め潜り込む無数の影を
ソ ....
この界あの界しとしとしとしと雨の降る
人人人人泣き笑い
驚き掴んでは失われ
雨は降って沢成り川成り海成り波うねり
銀河宇宙の渦に巻き戻され
しとしとたんたん時の過ぎる

己、胸奥の空洞
 ....
沈黙の言葉が語りかける
 響き ヒビキ 響き
歩道に落ちた蝉の死骸が語りかける
 
[生きワタシの命はバトンされタ]

叫びもなく怒りもなく耽溺もなく
 只愉しみ求め交わり苦しみ
生き ....
七さんのひだかたけしさんおすすめリスト(45)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
傾斜(改訂)- ひだかた ...自由詩920-2-1
中村くん(改訂再録)- ひだかた ...自由詩5*19-12-17
地球に座る- ひだかた ...自由詩1219-9-23
光景- ひだかた ...自由詩419-9-23
法悦(改訂)- ひだかた ...自由詩719-9-17
麦わら帽子- ひだかた ...自由詩619-5-11
ト_なって2_底を測る- ひだかた ...自由詩4*18-12-10
滑落- ひだかた ...自由詩8*17-8-31
悪夢再び- ひだかた ...自由詩3*17-4-15
宇ノ声- ひだかた ...自由詩7*17-1-14
底の記憶- ひだかた ...自由詩19*16-12-19
脱出- ひだかた ...自由詩11*16-11-10
共鳴意志ノ界- ひだかた ...自由詩416-11-1
時流〇時刻- ひだかた ...自由詩2*16-9-15
生きる〇死ぬ- ひだかた ...自由詩316-8-28

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