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口に出して言えない心に
一体どんな意味があるだろう?
渡せない恋文で屑籠は溢れ
伝えられない言葉なんて
消えて無くなって終わりじゃないか
温めた卵を踏み潰して
醜い吐瀉物が見え ....
テレビで荒れ狂う砂嵐を見つめる
知覚は生の証なはずだ
とか
まだ死んではいない…
故に生きている
とか
たとえ心が凍っても
まだお前の心臓は動いてる
とか
伝えた ....
忘れ物を探しに
ターミナルからターミナル
プラットホームの柱に落書き
二人のやりとり
一行詩の会話
白線の内側で
電車が通過するまでお待ち下さい
ブレーキをかけても
....
眩しさを思い返す
ルミナリエ
太陽が出ている時の
骨組みだけの状態
緻密で綺麗だった
静かに光を浴びていた
気が付いたら目を閉じて
手を合わせて祈っていた
....
いつからだろう?
少し前までは
金床で鎚を振って
融けた鉄をなんとか
形にしようとしてたのに
気付けば錆びた普通の鉄だ
歪に固まったただの鉄だ
銅でも銀でも金でもなくて
....
僕は彼女を名付ける事にした
彼女は僕の天秤が
どちらに傾くのか知らない
僕は彼女の知る真実から
不確定だといって目を背けた
嘘は
特定の誰かを騙す為に
鍵は
....
消費社会、大量消費社会
消耗、消滅、穀潰し
受け取るだけで
貪るだけで
自分から何もお返ししない
それが嫌で
生産的になりたい、と思った
実際のところは単に
排出
し ....
他人は全員他人なのに
世界の総人口-1人の他人がいて
それでも僕は自分だった
寂しい
他人になってしまいたい
でもきっと
そう感じるのは僕だけではないはずで
それが少し悲しいけれ ....
細い硝子の格子
どこを指でなぞっても
正しい
正しい
僕たちはなんて正しいのだろうか
他人の正しさを理解してから
正しさは湧き上がるように満ちた
素晴らしいじゃないか
....
横たわり 落ちる意識
解剖台の照明が点灯する
僕の感じるコドクは
大したことはない
この社会の同世代にとって
全くもってありふれた
何の変哲もないモノなんだ(多分)
....
景色が青で満ちていた
空気が青色をしていた時間
海と空と液体酸素
この世に青は多いのに
人間は青を憂鬱にしたから
青い憂鬱が僕らを包み込む
溜め息
美しい景色に ふっと
窓が曇り掠 ....
感情があるからダメだったのか
そんな訳はないと思いながらも
否応無しに下がっていく体温
勝手に好かれて
勝手に嫌われて
何の説明も無いまま進んで
いつの間にか無かった事 ....