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誰かが蝉のようだ
と言った
虹色の6月の間だけ
土中からいでて
短い間にぎやかに鳴いて、次の月にはもういない蝉
そんな儚いものではない
わたし/たちは
わけなく嫌われて
叩 ....
髪に白いものがまじって
目尻に笑い皺ができて
腹がたぬきになって
アッハッハと笑う
陰鬱な17の春にはできなかった溌剌さで
ながく、あまりにながく
春が続き
たくさんの芽がひらくこと ....
ああ、ともだちに会いたい
顔を見合わせてバカ笑いして
河原で生牡蠣焼いたりして
ビール飲んで
このやろーとどつき合って
また笑って
夜通し深刻な話をして互いの涙を拭い
抱きしめあって
....
夜ごと枕カバーに涙をすりつける
外はトラックが跳ね回っている
家が小さなビートを刻む
わたしがわたしである重み
まるでゾウに踏みつけられてるよう……!
こんなものを背負って歩いてると、肩 ....
白いシャツに染み付いた
香水の匂いとスパゲッティの点々に
日曜日の名残を感じながら
指先を黄色くして
ごしごしごしごし 洗う
とっちめてやる!
という わけのわからない怒り ....