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低い電線が空を結ぶ春の通り道
見えない花粉たちのように
子供らは散ってしまって
もう影もない

僕は薄い布団に丸まって
よそよそしく朝を呼吸する

枕元のチョコレートを少しかじって
 ....
完備 第一詩集『abstract』


…………………………

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i
・ ....
涙のない光の夜に
闘いは風をひもとく
桜に集まる少年の歌は
一つになる静かな歌
一番なんて言わない
遊びなんだもの
光によって歌によって
始まりになった春の扉
銀色のトレー、に
ぞんざいに転がされた
私、
だった、血みどろ。の、純潔。
の、フォルム。の、愛らしさ、

(親不知をください
 私の右上の歯肉に埋まっていた
 ワタシをください)
 ....
知らない道を歩いていた
傍には紫色が浮かんで、流れて
花には見えず
人間にも見えない
夢の残滓、と認めて
あとで整理するために
香りだけ持ち帰る
知らない惑星が
いつの間に

背 ....
つづきに認める混乱した地平線とx
遅すぎない、遅すぎない、ついに私は
カペラと過ごす一夜を忘れて
助けない、だからなにもしない


近いを縦に灰色の中心地
目で譲り受けてから忘れ得ない声 ....
いつからか歩道橋の上に車椅子が放置されている。まるで車椅子だけ残して誰かがそこから飛び降りたようでもあるが、幸いなことにそんな話はないようだ。車椅子は見るごとに位置を変え、ある日は歩道橋の中心に、また .... 熱帯夜がはじまると
民家や道路やの光を
もいで
食べる
行儀のよい獣たちが動き出す

アスファルトの白線を遊んだ痕
そうだ彼女らは南からここへ来た
屋根が静かに揺れ
こぼした光の匂い ....
あなたがわたしにかなしい場面をなげつけるように
わたしは少数のともだちの手をとって
はるかなうつくしい景色につれてゆこう
靴底はピアノソナタの砂をふみ
風は弦楽四重奏のようにしずかに吹くだ ....
うつる
ゆめみたいな空に
かわいたお皿
ながれおちる今日と今日と今日
耳たぶのかたさのパン

うそをついてやり過ごした
好きなくつ下をはいても
気持は汚れていて
みあげてもみさげ ....
名も付けられぬとりどりの色をしている砂の文字列に埋もれて
やわい肉を縮めこませ
耳を塞ぎ
あなたに握りしめられればその途端
脆くパリンとわれてしまうような
うす青い貝になってしまいたいときが ....
ひとがたえず
まちを汚していく
一方で
わたしたちは
まだ
向き合ったまま

汚れたい指たちが
さわがしく黙りこくって
この朝焼けに
この夕暮に
なんでもいい
飛び込むだけ ....
霧が濃い夜だ洪水だ 月光浴をしよう
仲違いしたままの あの 友だちの雪像のこと考えよう
遠慮は要らない リップサービスは化粧室で落としてきて
誰も見ていない筈だ 何も見えてはいけない筈
偽史の ....
腕を振って僕が歩いていたのはいつだろう
角の入口で そんなことを考えていた 僕は
僕自身の中では でも 地図を見ていたけれど 
いつから僕は夢の中を歩かさせられていたのだろうか


目を開 ....
余計な荷物をしまおうとして目に入る
押入れの奥に置かれた段ボール
ふた箱分のCDを
買った順にはじめから
開封して聴きたくなっている
何を天秤に乗せたらいいのだろう
外にはもう出たくないの ....
{引用=

くさきりはら橋、火に包まれる。燃え上がる{ルビ橅=ぶな}、椎、樫の森、火事のさなかにも岩魚は泳ぎ、水の中でなお炎上する。腹を見せれば狐に食われ、背中には芥子の{ルビ膏=くすり}が塗られ ....
二人だけの休日という貴重な一房の葡萄の果実を、ビリヤードの
褐色矮星として分かち合う。果実は混沌と混乱の銀河を巡って軌
道の覚束ない彗星となり、沈黙の時間を巡って遂には規則正しい
乱軌道の惑星と ....
車窓。うつりこむ向こう側。
透き通った淡い光は流れている。
空の輝いてしまう星空が流れるから、
唐草に巻いてぼやけている。白む。


遠く波打つ一線は、静かな漁り火。
それは海岸 ....
干からびたあたまの中で声
が、き、こえ、る、
どよう
丑の日
今日
からは

湯呑
電話

抹茶
あじ

反則技
かけて
ごらん
なさい
よせよ

だっと走る
 ....
さいご、には
なれるはずもなかった
いのりの一葉が
身をよせて

そよかぜを織る
やわらかな
うみ



すきま、から
もれる光は重なりあって
ことばのほつれを
受 ....
1

視線の先では
青天を浴びた午後の花
掠れたホワイトピンクが 風を聴きながら
真珠のように黙り込んでいた

ノートを片手に 煙草を吸って
通り過ぎる景色を文字にする
開けっ放しの ....
 
{引用=(美しく生まれたかったと 思ったこともありました)


ある日
アゲハチョウが庭に迷い込んできて
羽を持って生まれてきた生き物は
そんなふうに飛ぶのが
当然なの ....
德永裕一郎さんの自由詩おすすめリスト(22)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
チョコレートの春- オイタル自由詩8*19-3-18
完備_第一詩集『abstract』- 完備ver.3自由詩9*19-3-15
春の扉- moote自由詩419-3-7
後悔- 自由詩518-9-13
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アッパーライン- kawa自由詩318-9-10
海上へ_2018・7-8- 春日線香自由詩318-9-9
熱帯夜の夢- 香椎あい自由詩218-8-23
まだ、だれもみたことはない- ホロウ・ ...自由詩3*18-8-21
青い塗料- はるな自由詩718-8-19
とりどりのいき- 田中修子自由詩10*18-7-24
街と指- はるな自由詩218-7-13
汽水域- なけま、 ...自由詩218-7-11
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箱の中の箱- Seia自由詩418-6-24
草の歌_Ⅶ- flygande自由詩518-6-7
ルナーボール- 本田憲嵩自由詩318-5-31
円心分離- おっぱで ...自由詩2*18-5-19
干からびたあたまの中で- ふるる自由詩5*16-4-9
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(仮題/メモ/断片)夏にくる記憶、羅列、季節のろれつ、、- 風呂奴自由詩312-4-15
「アゲハチョウ」- ベンジャ ...自由詩4*09-6-10

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