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神さまの絵筆から零れ落ちた
あかねいろにあやされて
泣きそうになるのを
こどもらしい頬のあどけなさに

家路に背を向けたことはなかった

鳥の立つ空をみあげながら
ほんとうは自力で
 ....
残酷な人たちへとアメ玉を配る

セミに雪だるまを見せてあげる

なにかを掴もうとしながら歩いている

最後の夜君は満天の光を放つ

あなたの変てこな笑い方を思い出す

心が軽い ....
野良が挨拶しているよ

疲れた毛を励まして
露出した皮膚を隠し
道の真ん中を
人々の営みの中を
堂々と
野生の威厳を振り撒き
声ひとつたてず
冷たい日差しを歩いているよ

こそこ ....
古代の水を湛えた深淵から
龍が雷鳴を唸なり
天を目指す

人々は飢え
慈雨を求めている
ヤマタノオロチを恐れても
人は龍を求めていた

巨大な対象に敬意をはらい
神をも創造した人々 ....
なんぜん兆を
超える花々
あの聖なるあおい火のたもとで揺れている

忘れたかった忘れられなかった
忘れたくなかった
私だけのSin
想うことすら罪ならば
秘めたまま名を呼ばず
生涯閉 ....
深井戸を掘り水脈を探り当て
始原の意味を飲み干そうとする

ひそかにかくしもっている消しゴムで
日々の痕跡を抹消してゆく

整理できないものを片付けてゆく生活
アクチュアルな墜落が気持良 ....
 
勝たなくていい

負けなくていい

それで、いい



 
くたびれた我が身に
赤い旗がいくつも立つ
宣告は容赦なくて不要物に
なる日もとおくはない

息子達のために生きているつもりでも
やつらからはなんの音信もなくて

CSN&Y
ぼくたち ....
渋谷文化村ミュージアムをくだって
H&Mを左に見ながら
道玄坂下へ至るあたり

雑多な国籍の若者や
清掃するおじさんや僕のような納品車

いつものスリムな店長は
つけまばっちりのかわい ....
遥か雑踏を離れて
孤では在りえない存在を確認する

収拾のつかない順序をゆっくりと整理する
いきることは水底をしらない漣

序連で奏でられていた通奏低音は
変化しまどろみ羽化すべき朝を
 ....
平面の布に
針を刺していく
そうして出来た
糸の道を引くと
操られるように
現れる
立体の波は
少女の真新しい綿のスカートの裾を
縁取って踊った

風、曲面のゆらぎ
影とひかり
 ....
君は一杯着飾っていたね
着けるだけ飾るだけ幸せになれると

友達も言っていた

君には複雑な鮮やかな柄が似合う
肌着はもっと暖かい真っ赤が良いよ
もっともっと着飾った方が

君はいつ ....
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           ごく、
         近視眼的思考で
      詩のようなものを書いたなら
     ....
【夜景】
月明かりが柔らかに肩を撫で
こんな夜は振り返ると良い

視界と記憶を超えて
永遠の束縛にうごめき
点々と小さく弱々しく
くっきりと何処までも続くのは

あれは夜光虫ではない ....
僕の歩速はアンダンテ
歩幅はきみを抱きしめるときの喜び

世界はストーンサークル
星の影を測る物差し

僕の耳はユーフォニューム
B♭で風の音を聴く貝殻

きみは狂った時計が時を刻む ....
こたつと蜜柑の季節が終わって
それでも フッと食べたくなる蜜柑
蜜柑産地のJAで赤い網袋に入って
300円の値札を付けて並んでいる
{ルビ寒=かん}の間{ルビ室=むろ}に貯蔵されていたものだ
 ....
様々な波長のことばに耳を傾ける
舞い散る花びらのように光をもとめて
あるいは影に紛れてかたちを失ってゆくものたちよ

羽化して浮揚する繊細な翅を持つ蜉蝣のように
永い水底の想いををうたにして ....
【めばえ】
優しい言葉ではなく
優しさって何だろう

おとなっぽさではなく
おとなって何だろう

それが貴女にわかるのは

長々と月日が寝そべって
太陽と月が寄り添った後

少 ....
もう二度と心から笑える日は来ないと思います

見たところ私よりも一回りも若いあなたは
これから半世紀以上続いていくであろう
(続いていってほしい)あなたの人生を
一度も心から笑うことなく歩ん ....
今日もひっきりなしに飛行機が通る
あの人だった人が外を眺めている
「沢山通るね」
あの人だった人は無言だ
体の何処からも表情が消えている
きっと見えないものを見ているのだろう
部屋を見渡せ ....
僕のオペレーティングシステム上では
翻訳されがたい世界や言語

壁伝いに手探りで歩いて行ければ
いつか切れ目にゆきあうだろう

なにかが融合するところまでは歩かなければならない
信号も横 ....
 
風景がちがう

あなたがいないだけなのに

ただ、いないだけなのに



 
岸かの子2さんの自由詩おすすめリスト(22)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
屋根の下- もっぷ自由詩317-8-6
僕らは赤い風船になった- 水宮うみ自由詩4*17-7-28
野良のさよなら- 宣井龍人自由詩24*15-12-12
ドラゴン- レタス自由詩415-11-13
巻火- レモン自由詩4*15-11-13
菌類図鑑- 梅昆布茶自由詩1615-11-10
いい- 殿上 童自由詩12*15-11-8
息子へ- 梅昆布茶自由詩1215-6-1
文化村通り- 梅昆布茶自由詩1315-5-28
桜の散り染める夜に- 梅昆布茶自由詩1915-5-15
五月のしつらえ- そらの珊 ...自由詩26+*15-5-14
幸せは物足りない- 宣井龍人自由詩16*15-5-6
ビバ、老眼!- 夏美かを ...自由詩37*15-4-13
七つの闇- 宣井龍人自由詩7*15-4-11
アンダンテ- 梅昆布茶自由詩15*15-4-2
三月の蜜柑- イナエ自由詩15*15-4-1
消波堤- 梅昆布茶自由詩1615-3-31
詩の子供たち- 宣井龍人自由詩12*15-3-22
まだ心から笑えないあなたへ- 夏美かを ...自由詩32*15-3-20
あの人だった人- 宣井龍人自由詩11*15-3-15
マイOS- 梅昆布茶自由詩1415-1-23
ちがうの- 殿上 童自由詩21*15-1-12

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