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 という回文を考えた まだ誰にも負けていない


後輩がおっきな賞をとってから宙ぶらりんの命のキャップ


「夏よりはいいよ」とめんどくさそうにサドルの雪を追い払ってる


あな ....
夕方にカレーの匂いをもらすほどボロい家屋に棲んでいたよね


キャラメルの紙の折り目の白ずんだところを銀河Aとしてみる


吐く息が重なるだけで君の顔ぼやけてた 厳冬の壁ドン


み ....
さよならを告げた記憶はないけれど自転車はもう錆びついていた

お返事を書くか書かぬか迷ってるヤギはいくぶんヒツジに似てる

降り注ぐ光のすべてうけとめるここはあまりに硝子張りです

みなぞ ....
(ひとこともしゃべっていない)この歌集にわたしの歌ははいっていない

デミグラスソース一滴一滴と逆さに振った瓶の底から

腹ぺこだ。でも間違えたしゃっくりが空いた空いたと鳴り止まなくて

 ....
よわすぎて愛でしかない 雨の日にきみが育てた青いポケモン


この世界の終電を乗りついでくようなどこか甘えた気持ち なんだか


ミニチュアの切り株をネコに盗まれて貝柱に座ったシルバニア
 ....
いちょう葉が片羽みたいに見えるからキミの背中が少しかたむく

空白は空白のままここにいて時折くうの音きかせてくれる

木枯らしにフードかぶればおおわれて冬ごもりする巣穴みたいだ

永遠に失 ....
ふたりだけのフィクションを食い破りつつ一秒前が次々燃える


「コンティニューしますか」神父は微笑んで湖に差す光が嫌い


除染した区域の薔薇も薔薇だからぼくらは何を殴ればいい ....
きみの腕の湾曲に身をゆだねてた UFOみたいにさみしいかたち


ひだまりの造花の庭で三輪車が錆びていくのをみつめていたね


てのひらがちいさいとこぼれおちていく色とりどりの ....
チャリティの結婚願望だね、どれも外したいとき外せる鎖


皮膚のした脈打つきみの平熱のただ、なだらかな痛みをたどる


水彩画ここで過ごした季節たち カルピスのうすい夢みたいだ ....
悲しみの透明なあり方よりも楽しみの存在の軽さに


たちまちにうっかりうかれ浮遊するさみしさをのむホットチョコレート


そこからはおはようさまにこんにちはさよならにさよならする憎しみ ....
割りばしにまとった電気アメみたいに 暗がりのなかをぼうっとしたい


さよならを言うまで朝まで矛盾したい最終回またどこかで


ひとっこひとりいない駅前で七月ピスタチオの価値を知る

 ....
きみのスマホ わたしのいえの野菜室 かべがみの色がおなじなんだ


そのポット洗浄中だよあとにして 気だるいね、ダメだよ麦茶あげる


やりたいな大事なときほど目くらましあまいその日ぐらし ....
おしみなく愛をそそいで枯れさせてあたりいちめんプールの匂い


この先でアラームが鳴っていなくても立ち止まらないでください、と声


あかあかと尾びれ背びれが生えていき あとからあとから水 ....
パパと会う日だけ野球帽をかぶる野球なんてする気もないけど   いくたびかそのセーターは洗われて等しく縮みつつ仔へ還る

  特別な季節であったのだ少女らは毛糸の虜になって

 編み物をしている時間というものは、傍から見ていればただ退屈な時間であるかも ....
{引用=
パーティ




さらりーまん・まんいんでんしゃ・はいいろのエレクトリカルパレードみたい


ニセモノの綾波レイにサヨナラを これもぼくらの作詞作曲


は ....
こじれた風をみおくってためいきのゆくえざわめきみもふたもなく


はじめてのうそつきましたうそのうそつきましたうそつきましました


泣いててもかわいいが無敵なうちにぜんぶくだ ....
かわいい子にはたびをはかせろつまりとりつくしまへとりつかれてる


とりつくろうためにふくろにおしこむそのよこしまよ、ぼくらがすくう


できることだけして花でいることにいけないわ ....
きみを眠らせない夜の筋書きをにぎっているのはわたしだって

この星のいちぶぶんでいいんだよね微熱を微風がさらうならば

きいてるの?きいているのかいないのかえふぶんのいちにかぜはゆら ....
おしえたくないけどきみだけにおしえてあげるうそでもおしえる


みたいものないけどみえてしまったみたいなことにみたされてゆくみたい


ひっかける気もないというとっかかりひっかかる気は ....
たよりない軸をつかんでわらってた 人工衛星みたいに遠くで



罵倒してもよかったんだよ ボディソープの淡い匂いのぬけがらを抱く



かみさまの代わりにネオンの消えた街へ ....
屑星で汚れた夜空に投下するスペースデブリ(わたしがみえる?)


「まってたよ」わたしの形をした猫に殺されて世界はなにもないまま


それあげる、ドーナツ型のクッションの血液の匂いしみつい ....
{引用=
にんげんに「いつか」の単位はないことを知らせるための報せが届く


あたたかくあまいものが頬をながれて部屋は焚いても焚いてもさむい


ほねになるただしい順序であることに最 ....
「立て膝であの日たくさんの宇宙船がスクラップにされるのを見てました」
{引用=
思い出は、グレイと紫と青のまじった夕焼け。鉄条網の向こうには、カブトムシの死骸のような宇宙船たちがにぶく銀で光っ ....
{引用=
いち



深海のエントランスがここにある(キスは壊れた鍵音がする)


ニセモノをニセモノとして愛しなさい 商店街は長すぎるけど


足元を見ながらいきてくしかなく ....
喪ったあなたの窪みで横になる 心電図のように遠い雷


さびしい は離断されてて(誘蛾灯)ファミリーマートの緑青白


きもちいいね、きもちいいね、とよびあえばガーゼにとびちるさみ ....
{引用=(横たわる河をいつもひとり渡ったこの身も河のひと粒として)}

電源を切ったつめたい指先が私の花をふるわせて、夜

私だけを、という歪んだ夢をみて卓上の檸檬が暴発する

恋人か友人 ....
「この深い泥の中から拾い上げた錆びたマイクで自己紹介です」


胸と胸を押しつけても重なれなくて 鼓動の数は決められていて


灰の舞うプラットフォームを走りだせばほろびる前の ....
(足のとれたピーターパンの人形が積もった埃の下で見る夢)



途切れがちな点字ブロック跨ぐ夏 雲の向こうに打ち寄せる青




内側にはびこる針の芽を撫ぜて微かな痛みが ....
プランクトン)もろくほほえむ あいまいなかたまりをなんとよべば(さみしさ


月を浴びて淡く首筋に穿たれる窓の格子の十字架の影


切れかけの単三電池の瞬きをそっとつつんだきみのてのひ ....
初谷むいさんの短歌おすすめリスト(34)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
私勝ちましたわ- ピッピ短歌4*16-12-6
光る惑星プロジェクト- さわ田マ ...短歌1116-12-2
さよなら、自転車- そらの珊 ...短歌11*16-11-14
きっと手を動かしたり脳細胞を殺したりするほどの対価は得られな ...- ピッピ短歌5*16-6-14
ゆとりスペクタクル- さわ田マ ...短歌616-3-19
冬のあけくれ- そらの珊 ...短歌1315-12-17
HAPPY_BIRTHDAY- しろいろ短歌4*15-11-22
優しい世界- しろいろ短歌7*15-11-22
遠い水音- しろいろ短歌4*15-11-22
悲しみの透明なあり方 - 阿ト理恵短歌12*15-11-2
最終回またどこかで- さわ田マ ...短歌615-7-9
ワームホールはいつも気まぐれ- さわ田マ ...短歌515-6-6
ゼリー色の夏- ことこ短歌9*15-5-9
パパと会う日だけ野球帽をかぶる野球なんてする気もないけど- 北大路京 ...短歌315-3-20
編み物にまつわるあれこれ- そらの珊 ...短歌9*15-2-25
タイトルのない絵本- しろいろ短歌7*14-11-16
風のはじまりをあなたは知っていますか?_ - 阿ト理恵短歌12*14-10-13
ぼくらが旅にでない理由 - 阿ト理恵短歌7*14-8-22
扇風機の口癖_ - 阿ト理恵短歌9*14-8-2
まほうの西瓜 - 阿ト理恵短歌5*14-7-29
アンチ・ハッピー- しろいろ短歌10*11-12-3
ナタリー・イン・ブルー・リア- ピッピ短歌711-3-5
_______- 石畑由紀 ...短歌6*09-12-29
ばいばい、レトロニカ- しろいろ短歌8*09-12-13
誤発- しろいろ短歌10*09-11-7
遠い雷- しろいろ短歌809-10-29
欠けていて、月- 石畑由紀 ...短歌1009-10-26
修理- しろいろ短歌609-7-16
サイクロプスの孤独- しろいろ短歌1109-7-5
空き瓶- しろいろ短歌909-3-4

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